インドネシアはトヨタの心臓になる

タイを逆転し、東南アジア自動車市場の盟主に

インドネシアで圧倒的なシェアを誇るトヨタ自動車は、同国を新興国攻略の心臓部と位置づけ、輸出車種を増やしている。ただ東南アジア最大となる同国内市場では、他社の激しい追撃にあう。トヨタは重要度が高まるインドネシア事業をどのように発展させていくのか。
トヨタはインドネシアで生産したセダン「ヴィオス」の中東向け輸出を始めた

 今年、東南アジアの自動車市場が転換点を迎える。インドネシアの自動車販売台数が130万台を超え、タイのそれを抜く公算が大きい。いずれは抜くと見られていたが、タイの政情不安で販売が落ち込み、予想より早い逆転劇となりそうだ。

 いまだに確定していないが、7月の大統領選でジョコ・ウィドド氏が勝ち、新大統領に就く見込み。政情不安などが起きず無難な経済運営ができれば、2020年までに200万台市場になるとの見通しがある。

 東南アジアで圧倒的なシェアを誇るトヨタ自動車もバランスを変化させつつある。これまで自動車産業の集積が進むタイを東南アジアのハブと位置付けてきたが、近年はインドネシアを新興国市場攻略の心臓部と位置付け、輸出を強化している。

 今年3月末にはインドネシアで生産した新興国戦略車ヴィオスの中東向け輸出を始めた。既にアフリカ・中南米を含む海外60カ国に完成車を輸出しているが、セダンの輸出は初めて。インドネシアでも中東の厳しい品質要求に耐えうるクルマを作れるようになり、月3000台を輸出する計画で、今後は輸出の車種や地域を増やす方針だ。タイに比べて地理的に中東やアフリカへの輸送がしやすい点も有利に働く。

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著者プロフィール

大西 孝弘

大西 孝弘

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

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