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物体の「瞬間移動」が可能に?

量子テレポーテーション新技術の真価

2014年7月24日(木)

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 国立情報学研究所(東京)とロシア科学アカデミーは6月30日、「巨視的物体の新たなテレポート方法の開発に成功した」とする研究成果を発表した。

 SFに登場するテレポーテーションと言えば、ある場所に存在する人やモノを、瞬時に遠く離れた場所に移す「瞬間移動」のことだ。リリースを一目見て誰もが気になるのは、「どこでもドア」のような瞬間移動が果たして実現するのかどうか、だろう。英物理学誌に近く論文を掲載するロシア科学アカデミー・化学物理学関連問題研究所のアレクセイ・ピルコブ氏と国立情報学研究所のティム・バーンズ氏に、内容を解説してもらった。

「不気味な遠隔操作」

国立情報学研究所のティム・バーンズ氏(撮影:陶山勉 以下同)

 今回の発表は、正しくは「量子テレポーテーション」の研究成果に関するものだ。人間のテレポーテーションが可能かどうかについて研究チームの見解を聞く前に、まずは量子テレポーテーションについて説明しよう。

 我々の身の回りにある物質は、原子や電子といった微小な粒子で構成されている。そして、これらの粒子には、その微細な状態を示す「情報」が乗っている。情報というのは、例えば原子や電子なら「スピン」、光の構成粒子である光子であれば「偏光」などのことだ。量子テレポーテーションとは、こうした粒子にまつわる情報を、一瞬にして遠隔地に移す技術だ。実際に粒子そのものが移動するわけではないが、微細な粒子のレベルでは、情報が別の粒子に完全に乗り移ることは、粒子自体が移動するのとほとんど同じ意味を持つ。

 原子や電子、光子のような粒子の振る舞いを説明する学問は「量子力学」と呼ばれる。量子テレポーテーションは、量子力学の理論から導き出される「量子もつれ(量子エンタングルメント)」と呼ぶ不思議な物理現象を利用する。

 量子もつれについての説明はこうだ。例えば、ある場所で2個の粒子を同時に作り出すと、この2粒子はまるで「双子」のように特殊な関係性を共有するようになる。2個の粒子が別々な方向に飛んで行ったとしても、途中で邪魔が入らない限り、物理的にはひとつの方程式で両方の状態を説明することができる。従って、「双子」の粒子の一方についてスピンや偏光といった状態を測定すると、もう一方の粒子が仮に宇宙のはるか彼方にあったとしても、その状態が自動的に決まってしまう。「相対性理論」で有名な物理学者アインシュタインが当初、この現象を「不気味な遠隔操作」と呼んで批判したのはよく知られた話だ。

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「物体の「瞬間移動」が可能に?」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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