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STAP騒動、「勇み足」の理由

2014年8月8日(金)

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理化学研究所が、STAP細胞研究の疑惑に関する中間報告をまとめた。画像の扱いなどに重大な過誤があったとして、論文を撤回する方向だ。背景には論文発表や対外広報に依存し、成果を焦る科学界の課題も浮かぶ。

 生命科学の歴史を塗り替えると騒がれたSTAP細胞。理化学研究所は3月14日、研究チームが英科学誌ネイチャーに掲載した論文に画像改ざんなど「重大な過誤があった」(野依良治理事長)として、撤回の意向を示した。問題の背景では何が起きていたのか。

「重大な過誤があった」と謝罪した理化学研究所の野依良治理事長(写真=村田 和聡)

 すごい成果が出たので、ぜひ面会をお願いしたい──。

 STAP細胞の論文発表を1週間後に控えた1月中旬。東京・霞が関の官庁街を駆け回る2人の人物がいた。理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)副センター長の笹井芳樹氏と、研究ユニットリーダーの小保方晴子氏だ。

 笹井氏は再生医療の業界では知らぬ者のいない著名研究者で、政府の審議会でも常連だ。急遽、予定を空けて対応した政府幹部を前に、STAP細胞の将来性について熱弁を振るった。

 一方の小保方氏は、長年医療政策に携わる政府関係者の間でも全く無名の存在。ある政府担当者は、ピンク色のコートとは対照的に素朴な雰囲気の小保方氏を「笹井さんの秘書かと勘違いした」と振り返る。

 政府に対する理研の事前説明は、目論見通りの効果を発揮する。論文発表の翌日には下村博文・文部科学相が「STAP細胞研究を加速させる」と言明。異例の早さで支援を打ち出した。

共著者に募る不信感

 だが、そこには、十分な検証と調整を経ない勇み足の兆しがあった。

 「どうして理研が単独で記者発表するんだ」

 1月29日に記者50人を集めて開かれた理研の記者会見。これに関し、国内の共同研究チームは、主要共著者である米ハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授側からこんな反応を受け取った。実は、細胞に刺激を加えて万能細胞へ初期化する手法はバカンティ氏が以前から唱えていたアイデア。医療工学に定評がある東京女子医科大学に在籍していた小保方氏がハーバード大に渡った背景には「バカンティ教授の構想を実験で証明する役目があった」と関係者は明かす。

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「STAP騒動、「勇み足」の理由」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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