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官僚も継続的トレーニングを続けよ!

日本の官僚はこのままでは世界で戦えない!(その2)

2014年8月11日(月)

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 前回は、日本の官僚が、世界の“同業者”との間に差があることを痛切に感じている様子を伝えた。彼我の差に悩み、インプット不足から時代への対応力が枯渇し、時代に必要な政策を立案できず、世界でのネットワーク作りにも支障を来している現状を伝えたつもりだ。

 今回は、「ではどうすればよいか?」について記したい。答えを先に言おう。日本の官僚、そしてそれをリードすべき政治家に、継続的な研修を義務付けるのだ。「いつかやるべき」のような形ではなく、今すぐ法律にして予算を獲得することを求めたい。官僚たちには地力がある。だが、レベルアップのためのトレーニングを施すことなく、価値を生むことのない国会論戦の中で疲弊させるのは国益にとってまずい。

 研修は、民間企業向けと同じで、ポジションによって内容を分けるべきだ。各国ともおおまかに、以下のように大別している。

  • 課長補佐レベル
  • 課長クラス
  • 局長または次官クラス

 若手の課長補佐レベルは、世界の名門大学で経営や法律、公共政策を学びながら、世界の空気を感じ、学生の立場を利用して仲間作りをするのがいいと思う。実際、学生の立場を大いに利用して、しっかり人脈を築いた経済系官庁の若手補佐を知っている。彼は、2年の間に、東南アジア、中国、そしてワシントンDCと学ぶ場所を移しながら、仲間を増やしていった。だが、これはあくまで個人プレーだった。

 必ずしも、学校に行かせる必要はない。重要な国の政府や国際機関を短いサイクルで渡り歩かせて、実務経験と人脈を築かせるのもいいと思う。修士号くらい持っていないと世界では低学歴と思われる――という意見が霞ヶ関にある。それなら修士号を既に持っている人間の採用を増やしてもいい。

最も重要な課長レベル

 日本の官庁において最も大事なのは課長レベルである。省庁によって多少の違いはあるが、政策立案・予算編成の要となっている。課長レベルでのトレーニングが欠かせないと思うし、その内容は非常に重要だ。

 霞ヶ関の主要官庁の課長レベルの友人たちと議論して、「課長レベルに要求される能力」を以下にまとめた。

1)真の課題を設定するための分析能力
2)所管業界など行政の客体とコミュニケーションする能力
3)課題を解決するために必要な政策ツールを必要十分な形で仕上げていく能力(法律、予算、税制などツールを自在に操作できる能力)
4)所管行政を対外的に理解してもらうための広報能力
5)人事管理能力。現在は若者がつぶれがち(これはしゃれにならないくらい大変深刻です)
6)幹部となるにふさわしいプレゼンテーション能力、立ち振る舞い

 課長を経験した審議官、局長クラスの知人にも確認したが、おおむね上記の6つに同意している。これらを基にプログラムを組んで研修を行うべきである。

 次に局長、審議官、次官レベルに求められる能力について見ていこう。局長以上は企業で言えば役員レベルであり、大臣を支え、大局観を持って、他府省とも調整をすべき立場だ。

 彼らに対しては、経営幹部と同様に、大所高所から物を見る能力を磨くトレーニングが必要となる。また、彼らに対する研修で大事なことは、他省庁の同クラスの人間や他業界の同レベルの人たちとの交流を含めることだ。「何日間か朝から晩まで飲食も共にしながら、国のあり方、政策のあり方について一緒に考えることは効果は大きい」(A官庁審議官)。

 「霞ヶ関の幹部は、有力者であればあるほど他府省の幹部と仲良くなる。だが、自身の損得を重視したポジショントークにとどまりがち」(D官庁中堅幹部)との意見がある。数日間、課題研究作業などを一緒にやることで、ポジショントークを捨ててもらい、幹部公務員として国のあり方をともに考える機会を持つことの効果は大きい。

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「官僚も継続的トレーニングを続けよ!」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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