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失速「ソニーのスマホ」が生きる道

台頭する中国勢への対抗策はあるか

2014年8月11日(月)

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欧州の観光地に掲げられた「エクスぺリア」の看板

 「1兆3600億円もの売り上げを確保しても営業利益がゼロになっちゃうとは、やはりスマホはボラティリティーの高い事業だ。ここでどう儲けるか、ソニーの踏ん張りどころだな」

 電機業界を担当する、ある証券アナリストは、ソニーの2014年4~6月期の決算を見て、こう感想を述べた。懸念の対象は、失速が明らかになったモバイル事業。ソニーはスマートフォン「エクスぺリア」の販売苦戦を受け、通期で5000万台としていた販売目標を、4300万台に下方修正した。

 それに伴い、モバイル事業の通期売上高の見通しも1兆5300億円から1兆3600億円に、営業利益は260億円からゼロに引き下げた。さらに、モバイル事業における営業権など資産の減損損失が発生する可能性もあるという。

 既に2014年4~6月期のスマホの販売台数は想定より下振れし、前年同期比で20万台減少の940万台。前年同期では126億円の黒字だったモバイル事業の営業損益は27億円の赤字に陥った。原因は、中国や南米など新興国市場における販売の苦戦。これらの市場で、価格競争力のある中国勢の直撃を受けたようだ。

「見込みが甘かった」

 この結果を受け、「見込みが甘かった」(吉田憲一郎CFO)という反省の元、ソニーはモバイル事業における中期計画の見直しに着手。従来の販売戦略も練り直す。

 上位機種から普及価格帯へと広げてきた端末ラインアップの絞り込み、プレミアムブランドを維持できるよう国ごとに戦略を考えるという。「規模を追うのではなく、利益を出せることを重視する」(吉田CFO)と、分社し黒字化を急ぐテレビ事業と同様の方針へ軌道修正する形だ。

 当初はプレミアムブランドの地位を築きながらも、急激な価格低下やコモディティー化、競争の激化にのみ込まれ、赤字体質に転落していった悪夢は、売却したPC(パソコン)事業や、分社によるテコ入れが進むテレビ事業で経験済み。ソニーの中で、セグメント別の売上高が最も大きくなったモバイル事業で同じ轍を踏むと、構造改革の途上にあるエレキ事業の再生には大きな痛手となる。

 スマホでプレミアム路線に注力する戦略を取ると、先進国を中心に成熟しつつある市場での、買い替え需要がターゲットの中心となる。この層の市場全体が大きくなることは考えにくいため、大幅な販売台数の拡大や、売り上げ規模の増加も見込みにくい。普及価格帯では中国勢が台頭し、高級機市場でも米アップルや韓国サムスン電子との激しい競争が続くなか、ソニーのスマホは今後、どのようにプレミアムブランドとして差別化していくのか。

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「失速「ソニーのスマホ」が生きる道」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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