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高齢男子の幼児化とマリア化する介護

それは、仕事を辞めるべき介護ですか

2014年9月26日(金)

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親の介護が始まりました。この先、仕事をどうしようか迷っています。(40代女性)

 遙から

 「また介護が始まる」。私はある時、沸々と怒りが湧いたことがある。ひとことで介護と言っても、なぜ介護することになるかの流れは人によって違う。老いや病気、と、ひとことで片づけられない個人差がある。老いだけでも健やかに老いる人もいればいくつもの病気とともに迎える老いもある。

 前者はハイキングコースに参加するし、後者は10年来の寝たきりになったりする。その後者もまた、今の時代のように健康啓発が盛んになる前の時代の病気と、バラエティ番組でも健康のノウハウを伝え、「あれ?」と思った時にはインターネットで情報を調べられる時代の病気がある。その現代でも注意していてもなってしまう不可避な病気(ストレスなどが原因で)と、「そりゃなるだろうよ、病気」という生活習慣系の病気がある。

 私が腹が立つのはあきらかにその後者の末の介護の場合だ。つまり、健康啓発に満ちあふれた現代で、避けられた病気に巻き込まれる介護だ。

報いを受ける時は、家族もろとも

 今から要介護期を迎える世代は喫煙家が少なくない。また野菜を極端に食べなかったり。そして家事をせず動きもしないそんな時代。同世代でもせっせとスポーツクラブに通う人もいるが、定年後、特にどこかの社会参加をすることもなく家で食事だけを楽しみに生きて、趣味は喫煙、時々ゴルフ、というタイプだ。

 もう断言してもいい。このタイプは必ず将来その報いを受ける。家族もろともだ。

 思えば、定年後何もしない暮らしのなんと入院生活に近いことだろう。入院してみればわかるが3度の食事が唯一の楽しみ、身体は"誰か"が診てくれる。他人事のように、本当はいけないのだけどコソッとタバコを忍ばせて休憩室に行く。そして「やっちゃだめ」ということをやるスリリング。そうやって、身体はずっと他人事のように自分は己の欲望だけを果たし、結果、そのツケが自身の身体のみならず家族にも及ぶというのがそのタイプの介護への流れだ。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

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「高齢男子の幼児化とマリア化する介護」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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