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東電が中部電と新会社設立へ

電力業界の再編が日本にもたらす吉と凶

2014年10月8日(水)

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東電と中部電は10月7日、燃料・火力分野の包括提携について基本合意に達したと正式に発表した。写真左は会見に登壇した中部電・水野明久社長(左)と東電・広瀬直己社長(右)

 「海外や域外で事業を拡大するには規模が必要。包括的アライアンスが打ち手になる」

 中部電力の水野明久社長は10月7日、東京電力との燃料調達・火力発電分野における包括的アライアンスについての記者会見でこう発言した。東電と中部電は包括提携で基本合意した。これから正式合意に向けて協議を重ね、2014年度下期にも折半出資で共同事業会社を設立する方針だ。

 今回の包括提携は、東電が今年1月に発表した再建計画の目玉。3月に提案募集を始め、中部電のほか関西電力、東京ガス、大阪ガス、JX日鉱日石エネルギーの5社が名乗りを上げた。

 このうち本命視されていたのが中部電と東ガスだ。かねて東ガスの広瀬道明社長は、「(東電は)当社と組むのが必然」と発言し、熱烈なラブコールを送ってきた。だが、最終的に東電は中部電を優先交渉先に選んだ。

 福島第1原子力発電所事故による巨額の損害賠償を抱える東電だが、いまなお日本最大の電力会社であることに変わりはない。輸入する火力発電用燃料の量も日本一なら、販売する電力量も日本一。冒頭の水野社長の発言が示すように、中部電が成長性に限界のある中部圏から飛び出すために、東電との包括提携を選択したのもうなずける。

中部電の火力発電事業は他電力と比べても際立つ

 いま中部電は、大手電力の中で最も威勢のいい会社だろう。東日本大震災前は原発を浜岡1カ所しか持たないことが弱みだったが、再稼働が進まない中、それが強みに転じている。

 かつて大手電力にとっては原発こそが競争力の源泉だった。電力業界の長男坊の東電と次男坊の関西電力は、いずれも原発を数多く保有する。一方、三男坊の中部電の原発事業は小さく、震災前から中部電幹部は「電力自由化で負けてしまうのではないかという恐怖感が常にあった」と話していた。

 だが、原発事業が小さかったがゆえに、火力発電のビジネスモデルを研ぎ澄ましてきた。火力発電は燃料費がコストの8割を占めるほど大きいため、燃料調達のノウハウが事業採算性を大きく左右する。そこで、東電に次ぐ調達規模を誇るLNG(液化天然ガス)では、他社に先駆けて契約パターンの多様化を進めてきた。世界の電力大手の一角を占める仏EDFとは、石炭のトレーディング事業を手がけており、拠点はシンガポールに置いている。

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「東電が中部電と新会社設立へ」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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