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「民営水道」、飲まず嫌いのワケ

2014年10月20日(月)

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 国や地方自治体が公共施設の運営権を民間企業に売却する「コンセッション方式」。空港に続いて、水道や下水道についても導入への検討が進む。民間企業に運営を委ねることで、地方自治体にとっては財政負担を減らし、老朽化した管路の素早い更新なども期待できる。だが導入に当たっては、水道・下水道ならではの特殊な事業環境が壁となっている。

 10月上旬、静岡県浜松市。同市南部の西遠(せいえん)流域下水道事業について、コンセッション方式の導入に向けた実施要項の作成が始まった。浜松市は2015年度中に実施要項をとりまとめる方針。同事業は処理区域面積で浜松市の約7割を占める中核事業。市町村合併に伴い2016年3月末に運営主体が静岡県から浜松市に移ることが決まっているが、現在の浜松市の体制では継続的な運営が困難なため、「2018年頃には民間企業のもとで運営を始めたい」(浜松市)としている。

大阪市が先行、大津市も検討

 水道・下水道事業でのコンセッション方式導入に向けた動きは、他の自治体でも進む。最も先行するのが大阪市の水道事業で、2015年度に市が全額出資する会社を設立し、期間30年の運営権を売却。その後、5年程度かけて株主を民間企業に切り替える。今年11月に詳しい実施方針案を発表する予定だ。

 滋賀県大津市では今年6月、越直美市長が下水道・水道事業についてコンセッション方式導入の検討を表明。市の試算では、節水意識の高まりなどで水道事業は2017年度に赤字になり、その後も赤字幅が拡大する見込み。下水道も管路の老朽化で維持費の増大が見込まれる。大津市では既に一部業務を民間に委託しているが、業務の民間委託の範囲を拡大した際の効果などを検証する。検証結果は2015年3月までにまとめる方針だ。

 だが水道・下水道事業でのコンセッション方式が広がるには、大きく分けて3つの課題を乗り越えなければならない。

 まず、事業を管理する地方自治体の担当部局の理解をどう得ていくか。水道・下水道の場合、自治体によっては担当部局が水道局、下水道局など独立した公営企業として存在し、労働組合の力が強い場合がある。運営権を民間企業に売却すれば職員の雇用や待遇が脅かされるとの懸念から、反発が予想されるからだ。浜松市の西遠流域下水道事業については、運営者が静岡県から浜松市に移るタイミングで、しかも浜松市に十分な体制が整っていないことから、こうした障害がなく「比較的スムーズに民間企業に運営権を移管できるのでは」との声が上がる。

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「「民営水道」、飲まず嫌いのワケ」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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