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「ハロウィーン緩和」で色めき立つ市場

日銀の不意打ち、効果は続くか

2014年10月31日(金)

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 日銀のアナウンスはサプライズと呼ぶにふさわしいものだった。10月31日の金融政策決定会合で年60兆~70兆円のペースで増やすとしていたマネタリーベース(資金供給量)を約80兆円に拡大するなどの追加緩和策を決定。予期せぬ「ハロウィーン緩和」に市場は一気に色めき立った。

今回の追加緩和の主な内容

 「もうウハウハですよ。ここまで露骨に緩和するとは思っていなかったから」。この日、個人投資家の山田幸平さん(40歳、仮名)は、1日にして130万円の利益を手にした。2800万円を投じていた日経225連動型ETFの株価が急騰したからだ。

 日経平均株価は終値ベースで750円を超える上げ幅を記録し、第二次安倍政権が発足して以降の高値を突き抜けた。円相場も一時1ドル=111円台に下落。勢いを失っていた円安の流れに再び拍車がかかりそうな雲行きになってきた。

 「為替相場を操作する意図はない」。黒田東彦・日銀総裁は31日の記者会見で、円高是正の狙いがあったのではないかと食い下がる記者の質問をはっきりと否定してみせた。しかし、サプライズの度合いが高いほど、マーケットは大きく振れることを総裁自身が知らないはずはない。

 10月26日発行の「日経ヴェリタス」の緊急アンケートによれば、「2014年内に追加緩和」と予想した専門家はわずか2割程度。多くの人は今回の緩和を予想していなかったと言ってよいだろう。

 今回の黒田日銀の決定とは対照的なのが米連邦準備理事会(FRB)だ。雇用など米景気の行方次第という条件付きだったとはいえ、量的金融緩和第3弾(QE3)を今年10月にも終了すると事実上予告。市場が織り込む時間を十分に与えた上で、10月29日に宣言通り幕を引いた。FRBの決定を受けた市場の反応も限定的なものにとどまり、日米の中央銀行の「市場との対話力」の違いが際立つことになった。

 黒田日銀に決断を迫ったものは何だったのだろうか。

 「デフレマインドの転換が遅延するリスクの顕在化を未然に防ぐ」「デフレマインドの好転が減速するリスクに対して適切に調整、対応する」

 黒田総裁の記者会見での発言からは、デフレ心理の転換が大幅に遅れることへの危機感が感じられた。裏を返せば、デフレ脱却という目標を達成するためには何でもやるという強い意志の表れでもあった。

 物価下押し圧力の要因として黒田総裁が挙げたのは、消費増税に伴う駆け込み需要の後の反動減が長期化していることと、原油価格の下落だ。

 経済の上下のリスクを点検し、必要な調整を行う――。日銀の仕事をしただけだと言わんばかりの発言が印象的だった。

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「「ハロウィーン緩和」で色めき立つ市場」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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