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3Dプリンターに「1億ドル投資」の真意

「75%が失敗」の歴史、シリコンバレー流で克つ

2014年11月12日(水)

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 3Dプリント関連のスタートアップ企業や研究者に1億ドル(約115億円)を投資する――。10月30日(米国時間)、米オートデスクが発表した内容に、各国の若き企業が沸いた。

 オートデスクが設けた「The Spark Investment Fund(ザ スパーク インベストメント ファンド)」は3Dプリンターや、同分野で使うソフトウエア、材料などの関連事業を手掛ける企業を対象とする投資ファンドだ。向こう数年で、複数の企業に総額1億ドルを資金提供するという、3Dプリント関連では世界初のプログラム。コンシューマ部門のサミール・ハナ副社長は11月上旬の日経ビジネスの取材に対し、「すでに300件超の申請があった」と明かした。

オートデスクのコンシューマ部門副社長のサミール・ハナ氏。左は3Dプリンターの試作機と造形物

 もっとも、カリフォルニア州に本拠を置くオートデスクは建築物や商品の設計に使うCAD(コンピューターによる設計)ソフトの世界大手だ。3Dプリンターの世界大手ではない。他社に先んじて1億ドルものファンドを用意する必然性は、にわかには理解しがたい。産業としての成長性を見込んだ純投資なのかと聞くと、ハナ氏は「キャピタルゲイン狙いの投資ではない」と、あっさりと言う。

「75%が失敗だった」

 では、本当の狙いは何なのか。ハナ氏に問うと、彼は意外な言葉を口にした。「これまで、3Dプリンターによるプログラムの75%は失敗に終わってきた」。

 この発言には裏付けがある。ハナ氏によれば、1980年代から現在までに世界で販売された3Dプリンターはおよそ20万台に上る。この半分が大学や高校に設置する教育用途で、そのほとんどが大して使われずに埃をかぶっているのが実態だという。3Dプリンターという産業は「多くのハイプ(過剰な期待)と機会に恵まれながら、あまり良い結果を残せてこなかった」(ハナ氏)。

これまで世界で約20万台の3Dプリンターが売られたが「開店休業中」の機械も多い

 3Dプリンターでの「印刷」に必要なCADデータを作るソフトウエアの会社として、間接的ではあるが、オートデスクはこの産業に関わってきた。そこで見た景色はいささか、期待外れだったというわけだ。ハナ氏はこう強調する。「教育用にとどまらずモノ作りを変えたいし、市場規模も2億台ぐらいに増やしたい。そして、90%以上を成功させたい。そのためには何かを変えなくてはいけない」。

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「3Dプリンターに「1億ドル投資」の真意」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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