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紡績会社がクルマ革命を起こせるのか

日清紡HD、「とがった」製品群の破壊力

2014年12月9日(火)

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日清紡HDでは独自にクルマの「未来予想図」を描いている

 「売却せずに開発を続けませんか」。トヨタ自動車の担当者から何度となくこう乞われたが、日清紡ホールディングス(HD)の意思は揺るがなかった―。

 「ル・マン24」で知られるWEC(世界耐久選手権)。この過酷なレースで快走を見せているトヨタのハイブリッド・レーシングカーの蓄電装置に、日清紡HDの「電気二重層キャパシタ」が使われていることは、あまり知られていない。

 レーシングカーは、カーブで時速300kmから一気に時速100km前後に減速、数秒後に再びフルスピードに戻る。このため、瞬時に大容量の電気を蓄積・放出する蓄電装置が必要になる。トヨタは数年前、電池よりキャパシタの方が最適だと考え、日清紡HDに開発を依頼した。

トヨタと異なる戦略

 だが、今年11月。日清紡HDは突然、キャパシタ事業の売却を発表した。「市販の乗用車に現行のキャパシタが使われる可能性が低いと判断した」。木島利裕・新規事業開発本部長は売却の理由をこう説明する。

 自動車メーカーは通常、市販車への応用を念頭に、レーシングカーの技術革新を進める。キャパシタの採用はトヨタが市販車搭載の可能性を見出していることを示唆しているが、日清紡HDはそれに「ノー」を突き付けた。

 自動車メーカーとの良好な関係維持を主目的に捉えれば、事業継続という選択肢もあったはずだ。だが、日清紡HDはキャパシタに見切りをつける代わりに、キャパシタとは異なる方式で大容量の蓄電装置をゼロから開発する考えを明らかにした。

 「それが次世代自動車の基幹部品になる」。彼らの頭の中には明確に未来の市販車のイメージが描かれている。

 12月8日号企業研究「日清紡ホールディングス つぎはぎ経営からの脱却」で示したように、日清紡HDは自動車部品事業に経営資源を集中投入している。単に現行の市販車への採用を進めているだけではない。とことんまで「非常にとがった強みの追求」(河田正也社長)にこだわる点がユニークだ。

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「紡績会社がクルマ革命を起こせるのか」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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