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“黒船イオン”の翻意

地方経済、対立から共生へ

2014年12月22日(月)

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イオンが同社の威信をかけ、岡山に都市駅前型のショッピングモールを開いた。地方の経済界から黒船と揶揄されるイオンが、大々的に掲げるのは「地域共生」。転身の成否は、今後の地方都市の未来までも占う。

 師走の慌ただしい雰囲気が街中に漂い始めた12月5日、JR岡山駅前に、このところ地域住民の話題を独占している商業施設が新規開業した。

 「イオンモール岡山」。新幹線が停車する岡山駅の東口から徒歩わずか5分のところにあり、地上8階地下2階建てで総賃貸面積は9万2000平方メートル。巨大流通グループのイオンが、地方中核都市の駅前で初めて本格的に手掛ける大型ショッピングモールだ。開店前には7300人が行列をなした。

 その日、館内で開かれた開業セレモニーにはそうそうたるメンバーが並んでいた。岡山県知事や岡山市長らが次々に登壇し、イオンモールへの期待を込めたスピーチを披露していく。

 そして、そのセレモニーには、もともと出席リストになかった人物の姿もあった。イオングループを束ねる岡田元也社長、その人だ。

 岡田社長の出席が決まったのは開業のわずか数日前。岡田社長自身がセレモニーへの出席を決断しただけでなく、式典で読み上げる挨拶の原稿にも、自ら手を加えた。

 「イオンモール岡山には、65店の地元企業が入っています。4000名の雇用も生まれました」

 手直ししてまで強調したのは、岡山経済への貢献と連携だった。

 岡山駅の周辺には、大きく分けて3つの商業集積地がある。

 1つめは、百貨店の高島屋、家電量販店のビックカメラ、地下街の「一番街」を中心とする駅前地域。ここに、地元で「駅前商店街」と呼ばれる地域の商店街もある。

 もう1つは、駅から1kmほど東にある表町商店街。岡山城の城下町として栄えた時代の中心地で、地元資本の老舗百貨店、天満屋もここにある。そして3つめが、駅を挟んで西側にある奉還町商店街だ。

 イオンモール岡山は駅の東口を出て右手方向にある。西口の奉還町商店街や、少し距離のある表町商店街は言うに及ばず、同じ東口駅前エリアでも、イオンと直結している地下街の「一番街」を例外とすれば、駅からイオンへと向かう人の流れは、高島屋や駅前商店街のそれとは異なる。

 「イオンができれば、ほかの地域から人がいなくなるのではないか」。イオンの出店が公表された直後、そうした懸念は強かった。

コメント10件コメント/レビュー

否定的(感情的?)な意見が多いですね。競争に負け、駆逐されてしまう競争力のない地場の企業を温存する価値を見いだせない岡山県人です。林原亡き後、たった数年でプランをまとめあげ、そして具現化した実行力に素直に驚きました。目の前の高島屋をねじ伏せ、地元の放送局までも移転させるパワー。何年もただ駐車場として雨ざらしにするだけだった岡山の地場の企業や自治体にこんなマネが出来ただろうか?チボリのなれの果てを見れば自明ですよ。イオンのやり口にもろ手を挙げて賞賛する気にはなれませんが、好き嫌いだけで地方都市の地盤沈下が防げるわけもない。(2014/12/22)

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「“黒船イオン”の翻意」の著者

中 尚子

中 尚子(なか・しょうこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞入社後、証券部で食品やガラス、タイヤ、日用品などを担当。財務や法務、株式市場について取材してきた。2013年4月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

否定的(感情的?)な意見が多いですね。競争に負け、駆逐されてしまう競争力のない地場の企業を温存する価値を見いだせない岡山県人です。林原亡き後、たった数年でプランをまとめあげ、そして具現化した実行力に素直に驚きました。目の前の高島屋をねじ伏せ、地元の放送局までも移転させるパワー。何年もただ駐車場として雨ざらしにするだけだった岡山の地場の企業や自治体にこんなマネが出来ただろうか?チボリのなれの果てを見れば自明ですよ。イオンのやり口にもろ手を挙げて賞賛する気にはなれませんが、好き嫌いだけで地方都市の地盤沈下が防げるわけもない。(2014/12/22)

イオンモール岡山、開店して以来、何度も行ってます。そこで感じるのは、客単価が高めに設定してあることです。岡山だけでなく、周辺から客が来るとしてもこのモールを維持していけるのかな?と懸念しています。今だけ買えそうなものを今のうちに買うかな?それこそイオンの思う壺なのかもしれませんが。(2014/12/22)

倉敷をぶっ潰したからでしょ? 地方経済の破壊者みたいに言われるのは、倉敷のモールが主原因ですもんね。 「昔は倉敷駅から観光地の美観地区まで広範囲に商店街が広がっていたのに、今は何もないに等しいし、郊外のイオンに車で行くしか無い車社会になっちまった」と倉敷出身の人のボヤきを聞かされた事あります。 それが本当なら、現地では歓迎も多かったでしょうが、生活が成り立たなくなった商店主や周りに商店が無くなって逆に不便になったと思う人も相当数いたんではないかと。 今回はこれ以上怨まれない為に頑張ったということなんでしょうが、数年経ってみないと状況がどうなっているかを見るしか無いでしょう。 まぁ、私の周りには何故かイオンがあった試しが無いので、イオンの何がそんなに人を呼ぶのか興味があるんですが、あまりやり過ぎにならないと良いですね。(2014/12/22)

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三品 和広 神戸大学教授