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エンジニアは「礼儀知らず」でいい

米ボックスの技術トップが語る組織運営法

2015年1月13日(火)

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 2005年創業の米Box(ボックス、カリフォルニア州)は、インターネット上に文書や画像などを保存するクラウドストレージ分野の急成長企業。現在、米プロクター&ギャンブル(P&G)のような大手企業からスタートアップ企業まで、世界で約27万5000社が使う。単なるファイルの保存機能だけではなく、社内の業務プロセスの効率化につながる様々なアプリケーションで付加価値をつけている。

 シリコンバレーの企業にとって、最大の戦力は製品や技術の開発を担うエンジニアたちだ。競合企業よりも有能なエンジニアを確保し、そのパフォーマンスをいかに最大化できるかが、競争力の決め手になる。中でも、Boxのような有力スタートアップの技術マネジメントは、日本のソフトウエア企業やスタートアップにも参考になるだろう。

 ボックスの技術責任者を務めるサム・シュアレス氏は、米グーグルのワープロ・表計算ソフト「グーグル・ドックス」の開発者で、過去に多数のスタートアップに携わった起業家でもある。同氏に、ソフトウエアエンジニアのマネジメントと、ボックスの開発戦略を聞いた。

シリコンバレーのソフトウエアエンジニアが、なぜ高い生産性を発揮できるかという点に関心がある。ボックスの技術トップとして、どんな役割を担っているのか。

サム・シュアレス氏
米Box(ボックス)のエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント。米ミシガン大学で数学の修士号を取得。共同創業したWritely(ライトリー)社は2006年に米グーグルに買収され、「グーグル・ドックス」のベースになった。グーグルで「Gメール」や「グーグル・ドックス」などのエンジニアリングディレクターを務めた後、同社投資部門のグーグル・ベンチャーズに在籍。2012年にボックスに転じた。

シュアレス氏:もちろん様々な仕事があるが、基本的にはエンジニアチームを良い状態に保ち、大きな成果を上げられるようにするのが私の仕事だ。会社のカルチャー作りにも責任を持っている。

 今、シリコンバレー企業にとっての最大の悩みは、エンジニアが圧倒的に不足している点にある。ボックスの採用基準は極めて高く、グーグルやツイッター、フェイスブック、ウーバーといった企業と争って人材を獲得しなければならない。このため、エンジニア にとって成長が可能で、キャリア形成につながるような魅力的な環境を作ることが重要なのだ。

エンジニアに魅力的な環境という観点で、ボックスならではの特徴とは。

シュアレス氏:ボックスの社員には「(性格の)良い人」が多い。この業界で往々にしてあるのは、「有能なエンジニア」と「(性格の)良いエンジニア」が別物であるケースだ。しかし当社の場合は「有能で良いエンジニア」がそろっているので、社内のコラボレーションが円滑に進められる。

 エンジニア数が200人強(取材時点)という会社のサイズもちょうどいい。ある程度の規模を持っていると使えるリソース(社内資源)が増えるが、社員の創造性やインパクトを最大化するには小さい会社の方がいい。今のボックスには、この両方の要素がある。

 当社では開発チームを作る際も、内部のコミュニケーションを保てるように、2~8人の人員構成とするよう工夫している。

エンジニアにも必要な「交渉力」

採用後のエンジニアの研修や再教育などはどうしているのか。

シュアレス氏:研修のプログラムはいろいろと用意している。ユニークな内容としては、エンジニアの「交渉力」を磨くことに力を入れている。(著名な交渉専門家として知られる)スチュアート・ダイアモンド氏を招いてセミナーを開いたこともある。

 業務の種類に関わらず、職場における全ての会話には実は「交渉」の側面があると言える。一方、エンジニアによくあるのは、技術ばかりに没頭してしまうこと。彼らも他人とのコミュニケーションなどソーシャルスキルを身につける必要がある。ボックスではエンジニアでも社外のチームと共同作業をするなど、そうしたスキルを醸成する環境を作っている。

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「エンジニアは「礼儀知らず」でいい」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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