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黒田総裁も顔負け「ドラギバズーカ」

欧州中銀、月8兆円規模の量的緩和策を発表

2015年1月23日(金)

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 ついに、ECB(欧州中央銀行)が量的金融緩和政策の導入を決めた。その規模は1兆ユーロ(約134兆円)を超える。日本銀行の黒田東彦総裁が導入した通称「黒田バズーカ」顔負けの大規模な量的緩和策に、欧米の金融関係者が色めき立った。

 1月22日、ドイツのフランクフルトにあるECB新本部ビル。ECB史上初めて踏み切る国債買い入れ発表を報じようと、6階にある会見室には100人近い報道関係者が詰めかけた。定例の理事会を終え、マリオ・ドラギ総裁が会見室に現れたのは、開始予定時刻の午後2時30分を5分ほど回ったころ。「エレベーターがなかなか来なくてね」。張り詰めていた空気を和ませると、すぐに本題に入った。

 「追加の資産購入プログラムの開始を決めた」。ドラギ総裁は理事会での決定事項として真っ先に量的緩和策の導入を明らかにした。その内容は、以下の通りである。

  • 毎月総額600億ユーロ(約8兆円)相当の金融資産を買い入れる
  • 対象とする金融資産は、ユーロ加盟国の国際機関が発行する国債を中心とした債券とする
  • 実施開始は今年3月。2016年9月末までの19カ月間を一つの期限とする
  • ただし、「2%に近い中期的な物価上昇率の目標」を達成するまで、必要であれば継続する

消費者物価マイナスの危機感

 金融機関から国債などの資産を買い取ることで資金を供給し、市場の金利を引き下げる。それによって、企業や個人が銀行から資金を調達しやすくし、投資活動や個人消費を後押しする。このシナリオ通りに進めば、経済が活性化し、欧州は再び蘇る。そして、物価上昇率も目標である2%に近づくはずだ――。これが、ECBの考えるシナリオだ。

 停滞する欧州経済のテコ入れを図るため、これまでにもECBは様々な金融政策を導入してきた。政策金利は段階的に引き下げ、資産担保証券(ABS)などの買い入れ、LTRO(ターゲットLTRO=対象を絞った長期資金供給オペ)、金融機関に対する「マイナス金利」政策などを相次いで導入した。

 しかし、政策金利は既に事実上の下限である0.05%に到達。金融資産の買い入れも、規模が小さく効果は限定的で、市場関係者からは「ユーロ圏の物価上昇率の下落を食い止めるに不十分」という指摘が少なくなかった。

 あの手この手で繰り出した施策の甲斐なく、欧州の消費者物価指数は低迷を続ける。原油安の影響もあり、2014年12月には、前年比-0.2%となり、5年ぶりのマイナスを記録した。足元の原油安は続いており、今後、さらなる消費者物価の下落につながりかねないという危機感が、ドラギ総裁に大規模な緩和策実施を踏み切らせた。

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「黒田総裁も顔負け「ドラギバズーカ」」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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