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イスラム国もヒト・カネ集めのため目立つ必要

お布施や慈善募金が知らないうちに過激派の資金に

2015年1月30日(金)

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中東の過激派 「イスラム国」と見られる組織が、日本人と見られる男性を拘束し、身代金の支払いや死刑囚の釈放を要求した。この組織の狙いは何なのか。日本や欧米諸国は今後、何ができるのか。日本エネルギー経済研究所の保坂修司・中東研究センター副センター長に聞いた。

(聞き手は森永輔)

今回の件は、「イスラム国とみられる組織」の犯行として報道されています。実際にイスラム国の犯行なのでしょうか。

保坂:そう見ています。2人の日本人が拘束されている姿を写した映像の中で、ナイフをかざし、英語で話している覆面の男は、かつてイスラム国が英米人の男性を殺害した時に登場した人物と同一ですから。

保坂 修司(ほさか・しゅうじ)
日本エネルギー経済研究所 中東研究センター副センター長。専門はペルシャ湾岸地域の近現代史、中東メディア論。1984年、慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。クウェートやサウジアラビアの日本大使館で専門調査員を歴任。2006年、日本エネルギー経済研究所 中東研究センター 研究理事。

日本人がイスラム国に狙われる。大変なことが突然起きたという印象があります。保坂さんの目から見て、今回の件は想定できたことなのでしょうか。

保坂:はい、突然起きたことではありません。既に50人以上の日本人が中東の過激派に殺害されたりしています。イスラム国に拘束され公になったのは今回が初めてですが。

 イスラム国が日本人を狙ったというより、捕まえたのがたまたま日本人だったのだと思います。イスラム国がこれまで日本について言及したことはありません。興味がないのでしょう。アジアの国でも、中国やミャンマーのことは敵国として触れたことがあります。もしイスラム国が日本を強く敵対視しているのであれば、これまでに言及があってもよかったと思います。

なぜ今、このような事件が起きたのでしょうか。

保坂:たまたま日本人を拘束したイスラム国はその使い道を模索していた。その矢先に、安倍晋三首相がエジプトで「地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISIL(イスラム国)と闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します」と発言しました。これに飛びついたのだと思います。

イスラム国の交渉術は、とても周到です。まず、拘束した2人を同時に登場させた。これは稀なことだと聞きました。1人を殺害すれば、残る1人の交渉についてより大きなプレッシャーをかけることができます。72時間、24時間と時間を区切るのも、交渉相手に考える時間を与えず、焦らせる効果がある。

保坂:私は逆の印象を持っています。むしろ「場当たり的」であると。例えば「72時間以内に2億ドルの身代金を支払え」との要求は、いつが72時間の起点なのか分かりません。さらに、要求をした後も日本政府などに接触してくる気配がありませんでした。「本当にやる気があるのだろうか」と疑ってしまいます。

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「イスラム国もヒト・カネ集めのため目立つ必要」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官