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財政再建揺さぶる政府・日銀の溝

2015年3月13日(金)

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写真=左:AP/アフロ、右:ロイター/アフロ

 安倍晋三首相と黒田東彦・日銀総裁の関係がぎくしゃくしている。関係者がそう痛感したのは、今年2月12日の経済財政諮問会議でのことだった。

 この日の会議には諮問会議の民間議員が2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化目標に向けた提言を提示。国と地方のPB赤字のGDP(国内総生産)比を2020年度までの5年間で2015年度と比べ3.3%程度改善するための行動計画を作るよう提案した。

 民間議員はこの案が2020年度のPB黒字化目標を変更するものではないとしつつ、経済活性化による税収増とGDP拡大の重要性を強調した。消費増税を先送りしたにもかかわらず2015年度のPB赤字半減目標を達成できる見通しになった「実績」を踏まえ、歳出削減より成長を重視する立場と言える。

オフレコで強調した「国債リスク」

 やり取りを聞いていた黒田氏はここで自ら発言を求めた。公開されている議事要旨では触れられていないが、実際は「オフレコ」と断ったうえで日本の財政の信任への危機感をとうとうと論じていたのだ。

 本誌が入手した詳細な発言録によると、黒田氏は監督当局で構成するバーゼル銀行監督委員会で銀行の国債保有を規制する議論が行われていると表明。「現時点では銀行が自国の国債を持ってもリスクゼロとして計算されるが、ドイツ、英国などはリスクを判定して資本を積むべきであると主張している」と指摘した。

 日本などが規制導入に反対しているためバーゼル銀行監督委での合意は困難との見方を示しながらも、黒田氏は「ドイツなどが自国でそうした規制を導入する可能性がある」と表明。その場合、アナリストが日本の銀行の国債保有残高や同じルールを適用した場合の資本不足を指摘し始め、それにより邦銀の株が売られ、邦銀は国債の売却を迫られかねないとの警戒感を口にした。

 さらに、昨年末の米格付け会社による日本国債の格下げに伴い、欧州の一部の銀行が日本国債の購入を控えたり、手放したりしていると指摘。格付けが良くならないと邦銀でも同様の動きが広がる懸念があり、2020年度のPB黒字化にもっと本腰を入れて取り組むべきだと強調したのだ。関係者は「財政健全化の必要性を安倍首相に直言しているようだった」と漏らす。

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「財政再建揺さぶる政府・日銀の溝」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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