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「第4のがん治療」、モノ作り技術で巻き返す

2015年3月12日(木)

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外科治療、抗がん剤、放射線治療に続く「第4のがん治療」と呼ばれるがんの免疫療法。従来は法的枠組みがなく、その効果を疑問視する声も根強かったが、足元では本格離陸の機運が高まっている。2014年11月の医療品医療機器等法の施行(旧薬事法の改正)や、「抗PD‐1抗体」の成功が追い風要因だ。

がん免疫療法の一種である樹状細胞ワクチンを手がけるジャスダック上場、テラの矢﨑雄一郎社長は「モノ作り技術に優れた日本の巻き返しは可能」と語る。

ステージの進んだがん患者に効果

「がん患者に新しい治療の選択肢を提供したい」と語るテラの矢崎(★)雄一郎社長 ※★正しくは「崎」の異体字

樹状細胞ワクチンとは何か。

矢﨑雄一郎社長:樹状細胞は免疫細胞のひとつで、がんに対する免疫システムの司令塔として機能する。テラが提供する樹状細胞ワクチン「バクセル」は、がん患者の血液から樹状細胞の元になる細胞(単球)を取り出し、体外で成長させた後、がんの目印(がん抗原)を認識させたもので、がんに対して効果的に働く。

 バクセルの特徴は、ほぼ全てのがんに発現するタンパク質「WT1」の断片(ペプチド)を抗原とする点にある。テラはWT1ペプチドの樹状細胞ワクチンについて独占実施権を保有する。白血球の血液型に当たるHLA型によって患者ごとにWT1ペプチドを含む効果の高いペプチドの配列を使い分け、オーダーメードのワクチンを実現している。

他のがんワクチンと比べた利点は。

矢﨑社長:一般的ながんワクチンは、抗原を体内に直接注射する。ただ、がん患者では免疫機能そのものが低下している場合も多く、がん細胞を効率よく攻撃できないことがある。これに対してバクセルは個々の患者ごとに細胞を加工するため、樹状細胞を確実に司令塔として働かせることができる。ステージの進んだがん患者にも有効性が高いと考えられる。

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「「第4のがん治療」、モノ作り技術で巻き返す」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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