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「“生ぬるい調査”は東芝を傷つける」

久保利英明弁護士が指摘する、第三者委員会の課題

2015年5月22日(金)

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不適切会計問題で記者会見した、東芝の田中久雄社長(写真:ロイター/アフロ)

 「東芝の第三者委員会が(不適切会計)問題を網羅的に調べるなら、最低でも2カ月はかかるだろう。3カ月でも厳しいかもしれない。それぐらい難しい案件だ」。

 コーポレートガバナンスに精通する、久保利英明弁護士はこう指摘する。「もし早期に決着するようなら、そのこと自体が問題になりかねない」。

 インフラ関連工事に端を発した東芝の不適切会計問題が、拡大の様相を見せている。同社は5月22日、第三者委員会による不適切会計の調査対象を半導体事業などにも拡大すると発表した。これまではインフラ関連工事における「工事進行基準」での会計処理が問題となっていた。今回、「映像事業における経費計上」と「半導体事業における在庫評価」、そして「パソコン事業における部品取引」などに関する会計処理についても、「検証する必要を認識した」(東芝)としている。

 不適切会計問題に関する第三者委員会を東芝が設置したのは5月15日のこと。元東京高等検察庁検事長の上田廣一弁護士を委員長に、丸の内総合法律事務所の松井秀樹弁護士、元日本公認会計士協会副会長の伊藤大義会計士、山田和保会計士の4人が第三者委員会に名を連ねている。1週間経過し調査範囲が固まった格好だが、具体的なスケジュールは明らかになっていない。

 東芝は第三者委員会の調査結果を受けて2015年3月期の決算を公表し、2014年3月期以前の決算を修正する見通し。冒頭の指摘通りならば6月中に決算を発表するのは困難で、8月以降にずれ込む可能性も出てきた。仮に決算が6月末までに発表できなかった場合、有価証券報告書を期限内に提出できず東京証券取引所の上場廃止基準に抵触する恐れがある。

3カ月要したゼンショーより「複雑」

 久保利弁護士は、牛丼チェーンの「すき家」などを展開するゼンショーホールディングスの労働環境問題に関する第三者委員会を率いた。マルハニチロホールディングスの農薬混入事件を巡る第三者委員会にも参画。「第三者委員会報告書格付け委員会」の委員長も務め、この分野に関する第一人者として知られる。

 ゼンショーでは第三者委員会の設置から調査報告書の発表まで約3カ月を要したが、事業規模や問題の幅から考えると、東芝の方がゼンショーよりはるかに複雑だという。「ゼンショーは国内で問題がほぼ完結していた。東芝は海外子会社も調べる必要がある。仮に100~200人がかりで調べても、3カ月で報告書を出すのは難しいだろう」と、自らの経験に照らして久保利弁護士は話す。

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「「“生ぬるい調査”は東芝を傷つける」」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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