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上海版「金の卵」の給与は新卒の4倍

国の教育体制変更で、技能工は減少の一途

  • 田中 信彦

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2006年6月14日(水)

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「ボイラー検査工の月給6000元、大卒初任給は1500元」。

 今、中国でこんな現象が起きている。急速な経済成長を背景に製造業や建設現場などで高度な技能を持つ労働者の需要が急増しているのだが、もともと「現場志向」の低い社会通念のあるところに育成システムの不備が加わって、技能労働者が深刻な供給不足になっているのだ。

 急増する新卒大学生への求人は伸びず、日本でいう高専や工業高校卒は引く手あまた。高度経済成長期に現れる中国版「金の卵」現象と言えるかもしれない。

NC旋盤工、4倍の求人が殺到

 一番不足が深刻な技能工はNC(数値制御)旋盤工だという。上海市政府の調査によると、市内だけで求人数は4000人、それに対して応募者は1000人にも満たない。月給は6000から8000元(1元は約14円)に達する。これは日系企業のホワイトカラーで言えば、経験10年のマネジャークラスに匹敵する。先日、日本を代表する人気AV機器メーカーS社の現法に事務系社員として十数年勤務している友人から電話があって、「給料が上がって6000元になったから今度何かおごるね」と喜んでいたので、6000元というのは立派な給料であることが分かる。

 旋盤工以外にも、自動車組立工、機械設備や電気系統のメンテナンス工、ボイラー工、金型工、鍛造工といった技能職種に極端な不足現象が起きており、いずれも賃金が高騰している。

 こうした事態が発生する背景には、人材需要の伸びと育成不足という両方の側面がある。

技能工育成がまったく追いつかない理由

需要の伸びの方は年率10%という高度成長の下、外資系を中心に製造業の進出と規模拡大が続いている。しかし中国は「世界の工場」と言われるように、企業内部の各機能のうち生産現場に近い比較的下流部分の仕事が集まってくる傾向が強い。そのためもともと大卒の仕事よりは現場の技能工の仕事の方が増えやすい体質を持っていると言っていい。

ところが一方の育成のほうは、追いつかないどころかむしろ減っている。これは中国経済発展の歴史と関係がある。

「世界鑑測 田中信彦「上海時報」」のバックナンバー

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