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中国と北朝鮮の国境都市を歩く【前編】

2006年7月21日(金)

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 6月下旬から7月初旬にかけて市場調査を目的に中国の東北地方と呼ばれる3省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)へ業務出張し、北朝鮮との国境都市である遼寧省丹東(たんとう)市、吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉(えんきち)市、図們(ともん)市、琿春(こんしゅん)市を訪問して来た。今回は丹東市と図們市で北朝鮮との国境を訪れたので、国境の状況を述べることとする。

 筆者が丹東市を訪問したのは6月29日、遼寧省の省都である瀋陽市(中国では「沈陽市」)経由で延吉市に到着したのが7月1日、延吉市から日帰りで図們市と琿春市を訪問したのが7月2日であり、7月4日の北朝鮮によるミサイル発射前であったので、今回訪問した国境のある丹東市及び図們市は北朝鮮との国境見学の中国人観光客で大いににぎわっていた。

 6月28日、筆者は成田から大連市へ飛び、翌日大連市からタクシーで丹東市へ向かった。タクシーが丹東市内の繁華街に入って間もなく、大きな川が目に飛び込んで来た。
 「これが鴨緑江(おうりょくこう)」という運転手の声を聞きつつ、眼前に目を凝らすと対岸に北朝鮮が見える。

中国から見る北朝鮮の景色

 中国と北朝鮮との間で国境を形作る鴨緑江の水は豊富で滔々と流れており、その川幅は約900メートル。北朝鮮の脱北者問題に関わる日本のテレビや新聞・雑誌の報道から想像していたのは、秘密めいた国境の姿であったが、実際に見る鴨緑江と対岸の北朝鮮「新義州」の景色はこうした想像を裏切り、非常に牧歌的なのどかなものであった。

 こちら側の河畔には遊歩道や公園が作られ、丹東市民が散策や運動を楽しんでいた。丹東市は全人口240万人で、都市部人口は70万人という地方都市。丹東市には29もの民族が居住しており、漢族以外の少数民族で最大は満州族で全市人口の32%を占めている。(筆者は当然ながら朝鮮族が最大の少数民族だと思っていたが、最大は満州族だった。)

 筆者が宿泊したホテルは丹東中聯大酒店という鴨緑江の河畔に建つ丹東では一番大きなホテル(といっても3つ星クラス)であったが、部屋に入って窓を開けると眼下に「鴨緑江断橋」が望める眺望最高の部屋であった。「鴨緑江断橋」といっても日本人でこれを知る人は少ないので、若干長くなるが説明しておこう。

 鴨緑江には元々橋が無かったが、1909年に日本の朝鮮総督府鉄道局が建設を開始して1911年に完成させた、全長941.83メートルの大橋で、中国側に船舶航行用として開閉装置が付けられていた。日本は1939年にこの橋の上流数十メートルの場所に鉄道と自動車道路用として新たな橋の建設を開始し、1943年に全長940メートルの大橋が完成した。便宜的に前者を下流橋、後者を上流橋としておくが、これら大橋は1945年の日本の敗戦により中国と朝鮮に管理されることとなった。

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「中国と北朝鮮の国境都市を歩く【前編】」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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