• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ホワイトハウスで広まる「悲観論」

イスラエル・ヒズボラ戦争が及ぼすマイナスの影響

2006年8月31日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

強まるイスラエルの指導部批判

 7月中旬から1カ月に及んだイスラエル・ヒズボラ戦争は、両陣営が勝利宣言を出し、決定的な勝敗のつかないまま停戦となった。
 
 「ヒズボラの脅威を取り除く」と宣言してこの戦争に踏み切ったイスラエルのオルメルト政権は、今回の中途半端な幕引きを受けて、国内で猛烈な批判の矢面に立たされている。
 
 最近の世論調査では、オルメルト首相の辞任を求める意見が63%にのぼり、首相にとどまるべきだとの声は29%に過ぎず、ペレツ国防相辞任を74%が、ハルツ軍参謀総長辞任を54%が望んでいるとの結果が出ている。ヒズボラとの戦争で成果を出せなかったことに対して、イスラエル国民は非常に厳しい目を向けており、同国内では右派の野党リクードの支持率が1位になり、同党のネタニヤフ元首相に対する支持率が22%で他の指導者を押えてトップに立った。

ブッシュ政権の淡い期待

 イスラエル国民同様、今回のイスラエルの軍事作戦に落胆しているのが米国のブッシュ政権である。ブッシュ大統領やチェイニー副大統領は、今回のイスラエルの軍事作戦が、イランやシリアの手先として動く「テロリスト集団」ヒズボラに壊滅的な打撃を与え、レバノン全土に親米派のレバノン政権の影響力を行き渡らせ、シリアやイランに対して政治的な圧力を加え、「レバノン民主化」を突破口に中東民主化を推し進めようと大いに期待していたからだ。
 
 自身が進めるイラクの民主化がまったく思うように進まない中で、相棒であるイスラエルのヒズボラ攻撃が、米国に代わって中東民主化シナリオのきっかけを作ってくれることを期待したのである。
 
 それに加えて、イスラエルがイランの傀儡であるヒズボラを力で武装解除してくれれば、核開発問題で米国との対立を深めるイランに対しても大きな圧力を与えることが出来ると考えていたのである。ブッシュ政権がイスラエルのヒズボラ攻撃を全面的に支持したのは、このようなイスラエルに対する淡い期待からだったといえる。

コメント0

「世界鑑測 菅原出の「安全保障・インサイド」」のバックナンバー

一覧

「ホワイトハウスで広まる「悲観論」」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員