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サウジ人実業家に学ぶ珠玉の投資哲学

  • 田中 保春

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2006年9月7日(木)

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 先日、以前から親しくしているサウジの某上場企業の会長の執務室で、面白い内部資料を拝見することができました。彼は数多くのヘッジファンドに投資をしています。その彼の、ヘッジファンドの管理データを少し見せていただくことができたのです。各ファンドの定量分析がすべて詳細にアップデートされており、驚きました。彼から聞いた投資哲学には、普遍的な投資の鉄則と、ヘッジファンド投資に大切なポイントでありかつそれはアラブ特有のモノの考え方に合致する考え方が実に深く反映されており、大変感銘を受けました。

年率40%台のファンドもごろごろ

 リターンの項目では年率40%台のパフォーマンスを出しているヘッジファンドがゴロゴロしていました。もちろん、すべてがそのような高いリターンを達成しているわけではなく、中にはマイナスリターンというファンドもあったのですが、「パフォーマンスが悪いからと言ってすぐには解約せず、ある一定の猶予期間を置き、改善傾向が見つけられない場合には解約する」と言っています。
 
 彼自身のストップロス・ルールに、忠実であると言えるでしょう。 数多くのヘッジファンドの相関性もきちんとアップデートされていることも、当然と言えば当然ですがヘッジファンドの実績を見る際には重要なことだけに感心しました。「ヘッジファンドは偏らず、常に相関性を分析しながら、リスクを最小化している」というコメントもありました。

 カリフォルニア大バークレー校で土木工学の修士号を取得された50代後半のサウジ人の方ですが、本業は土木業とは全く関係のないサービス業です。しかし、本業とは別に彼は投資会社のオーナー経営者でもあり、資産運用については長年の経験と知識を持っています。

資産配分と分散投資が重要

 投資哲学は資産配分と分散投資です。資産配分という観点からは、国内の不動産等にも投資をしており、ヘッジファンドは資産配分のひとつに過ぎません。決して短期的な高リターンを追わず、中長期的に安定したリターンを追及するのが彼のやり方ですが、まさに投資家としては理想型と言えるでしょう。彼は上場企業の経営者として本業でも立派な業績を続けておられ、いつオフィスに行っても従業員とのコミュニケーションに積極的です。 冗談が好きで常に陽気で、極めて好奇心の高い方です。

 「投資家として最も重要な要素は、知能ではなく気質である。投資には非常に高い知性など必要ない。立体チェスやデュプリケートなどができる能力は必要ないのだ。必要なのは、自分が世間と同じ考え方をしているか否かなどということに煩わされず人生を楽しむ能力だ。貴方が正しいかどうかは、他人が決めるのではなく、あなたの経験と理性により決まるのだから」(出典:「投資ビジネスの心理学」ジム・ウェア著、町田野隆訳 シグマベイスキャピタル刊)とウォーレン・バフェット氏は語っていますが、サウジ人の彼は投資家としての大切な要素を持っていると思っています。

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