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好調なベトナム経済
海外で働くベトナム人「越僑」たちが下支え

  • 門倉貴史

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2006年11月27日(月)

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 ポストBRICsの最有力グループ「VISTA」(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)の一角を占めるベトナム。

 2005年の実質GDP成長率が前年比8.4%増に達するなど、ベトナム経済は好調に推移しています。世界貿易機関(WTO)への加盟も正式に決定し、日本をはじめとする先進国の企業は輸出拠点として、また最終消費地としてベトナムに熱い視線を送っています。

 ところで、最近のベトナムの高成長を側面から支えているのが、「越僑」(Việt Kiều, Overseas Vietnamese)からの送金です。

海外で働くベトナム人「越僑」とは

 「越僑」とは、中国における「華僑」、インドにおける「印僑」と同様、海外に居住して働くベトナム人のことを指します。「越僑」の多くは、ベトナム戦争が終結した1975年に同国が社会主義化することを嫌って国外に脱出した人々です。難民となって命からがら国外に逃れた人も少なくありません。

 では、「越僑」はどれぐらいの数に上るのでしょうか。

 海外ベトナム人協会の資料などによると、その数は約300万人に及びます。現在のベトナムの人口が約8312万人ですから、人口比では3.6%程度になります。「越僑」は世界各地に散らばって活躍していますが、地理的な分布をみると、その多くは米国に居住していることがわかります。米国に居住する「越僑」は約122.4万人で越僑全体の3分の1以上を占めています。米国内では、カリフォルニアやテキサスなどの大都市部に「越僑」が集中しています。

 次に多いのはカンボジアで約60万人。以下、フランス(約30万人)、オーストラリア(約17.4万人)、カナダ(約15.1万人)、ドイツ(約8.4万人)と続きます。「越僑」のうち、30万人は大卒以上の高学歴者で、海外で科学者やビジネスマンとして幅広く活躍しているそうです。

 海外のビジネスで成功をおさめた「越僑」は毎年多額の資金をベトナム本国に送金しています。ベトナム国家銀行によると、母国への送金額は年々増加しており、2005年は前年比15%増の38億ドルにも達しました(図表)。これとは別に、正規の金融機関を経由せず地下銀行などを経由して送金される資金も10~15億ドル程度に上るといわれています。地下銀行は、正規の金融機関に比べて手数料が安いため、かなりの「越僑」が地下銀行を利用しているそうです。不正送金も含めて捉えると、実際の送金額は48億ドルから53億程度になるとみられます。これは、ベトナムに供与されるODAの金額を大きく上回り、ベトナムの経済規模(GDP)の9.3%から10.3%に匹敵する金額です。

図表 「越僑」からベトナム本国への送金額

 母国への送金額が多いのは、「越僑」の数が多い米国やオーストラリアなどですが、最近では台湾からの送金も増えています。台湾からの送金が増えてきたのは、台湾人と結婚するベトナム人女性が増えてきたこと、派遣労働者として台湾に送られる「越僑」が増えてきたことなどが影響しているといわれます。

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