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市場経済は中国の大学生に「NO」と言う

社会の変化に対応できない一党独裁下の教育システム

  • 田中 信彦

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2006年12月6日(水)

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 「就職恐慌」。新卒学生の就職難をめぐって中国のメディアではこんな表現が飛び交うようになった。経済は年率10%を超える成長なのに初任給は年々下がる一方。政府が発表した昨年の新卒学生の就職率は約73%だが、学生や関係者の実感はもっと悪い。就職状況の悪化には多数の要因があるが、その根底には社会主義一党独裁下の教育システムの限界という問題が横たわっているだけに、この問題の解決は容易ではない。

会社説明会にダフ屋が出現

 「中国青年報」という新聞社が中心になって最近行った調査によると、57.9%の学生が自分自身の就職活動について「恐慌(パニック)状態である」と回答している。最近、上海の名門、復旦大学を会場に行われた合同会社説明会にダフ屋が出没し、一般の開場前に優先入場できる同校在校生向けのチケットに100元(1元は約15円)の値が付いたという話もある。100元といえば、日本の感覚では1万円ぐらいに相当する金額なので、学生にとっては大変な負担である。

 仮にそうした説明会に参加したとしても、私自身、採用側でブースを出した経験からすれば、さほど有名な企業でなくても数人の採用枠に数百人の履歴書は簡単に集まる。実際に内定を獲得するのは大変だ。

就職難の根底に教育政策がある

 日本でもそうだが、就職活動とは学生が初めて本格的に経験する社会的試練のようなもので、そこをなんとか努力と才覚で克服することで社会人として成長する面もあるから、就職難自体、一概に悪いこととも言い切れない。

 しかし中国の今の学生が可哀相だなと思うのは、就職難の根底に、彼(女)ら自身の努力とは無関係な非常に大きな問題が存在していることだ。それは中国の新卒学生の就職難が国の教育政策、「教育とは何か」という根本的な問題と一体不可分の関係にあることである。

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