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公費で海外観光楽しむ中国のお役人

旅費総額は国防費をも上回った

2006年12月8日(金)

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 2006年11月20日、10人の中国人グループが上海浦東空港からの直行便でフィンランドの首都ヘルシンキのバンタ空港へ到着した。彼らは空港のパスポートコントロールで入国審査官に対してフィンランド検察当局とヘルシンキ大学の招聘状を示して入国許可を求めた。示された招聘状を仔細にチェックした入国審査官は、招聘状が偽造されたものであると判定、10人の中国人グループに対して入国を拒否するとともに、入国審査官事務所で取調べを行った。取調べの結果、これら10名は中国安徽省の検察部門と汚職取締部門の幹部であり、なんとその中には安徽省検察院の副検察長まで含まれているというお粗末な事実まで判明したのである。彼ら10人は20日当日入国審査官事務所で一夜を過ごした後、翌21日のフライトで中国へ強制送還された。

高級幹部が偽造書類を使って公費での観光旅行

 11月22日、フィンランド当局はこの事件を公表し、フィンランド最大のニュース配信会社であるフィンランド通信社(STT)は事件を全世界へ配信した。これを受けて、駐フィンランド中国大使はフィンランド外務省及び法務省に対して遺憾の意を示すと共に釈明を行い、この事件がフィンランドと中国の交流に悪い影響を与えないことを希望する旨の表明を行った。

 中国人グループは、旅行手配の全てを旅行社に任せたので、招聘状の偽造については何も知らないと釈明し、被害者を装ったとのこと。フィンランド出入国管理局の責任者によれば、中国の役人が公費で欧州を観光旅行するのは毎度のことで、今回のような事件は毎月平均で何件も発生している由。これらの役人たちは公務出張の日程が変更になったので、業務を観光に切り替えるという理由でフィンランドへ観光に訪れるが、今回のように高級幹部が偽造書類を使って公費での観光旅行に訪れたことは前代未聞と言えるとのこと。

 同責任者は、「事件の一週間前にも公用パスポートを持った6人の中国の温州人グループが偽造の招聘状を持ってフィンランドへ到着したが、今回同様に入国審査で発見されて入国を拒否された」と述べ、数日前にも北京の役人が偽造の招聘状を使ってスウェーデンとノルウェー行きを計画し、北京にある両国の大使館にビザの発給を申請したが、ビザを受け取った直後に事が露見してビザを取り消されるという事件が起こっていると付け加えた。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「公費で海外観光楽しむ中国のお役人」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師