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マンハッタンの“危ない”買い物通り

  • ニューヨーク支局 ステイシー・スミス

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2006年12月27日(水)

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 マンハッタン南部に位置する中華街を貫くカナル通り。ここはいつも混雑していますが、クリスマスシーズンは道を歩くのも大変なほどごった返します。この時期に集まる観光客の目的は、おいしい中華料理を食べること。そしてもう1つの楽しみが模造品のショッピングです。

 ここではカシオの腕時計「Baby-G」が6ドル、ラコステのポロシャツが20ドルで売られています。ブランドもののバッグも40ドルから置いてあります。偽ブランド商品はマンハッタンの至る所で売っていますが、とりわけ規模が大きいのがこのカナル通りです。

 
マンハッタンの中華街で押収された模造品の数々

 ただ、そんな楽しそうな光景とは裏腹に、模造品は深刻な問題ももたらしています。米商工会議所によると、模造品は年間2000億ドル(約23兆6000億円)以上の損失を米国経済に与え、75万人の職を奪っています。また、模造薬物や電池などが国民の健康と安全を脅かしています。例えば、2004年には模造品の電池を使っていた携帯電話が爆発し、それを使っていた13歳の男の子の顔に破片が刺さるという事故が起きました。

押収品の81%は中国からの流入

 「ヒットしている商品があれば、既に模造品もあると考えた方がよい」。こう語るのは、入国・税関取締局(ICE)の広報担当、マーク・ラモンディさんです。それくらい模造品は身の回りに溢れています。

 
模造タバコを手にする、入国・税関取締局(ICE)の広報担当、マーク・ラモ ンディさん

 この1年間で、政府が押収した模造品の総額は1億5500万ドル(約183億円)。その内訳は履物(6300万ドル)、衣服(2400万ドル)、バッグ・財布(1400万ドル)、コンピューター(1400万ドル)などでした。違反者は中国人が全体の81%を占めます。2番目が香港(6%)。その後に、台湾、パキスタン、韓国が1%で続きます。押収品から判断すると、模造品の多くはアジア、とりわけ中国から流入していることになります。

 彼らの模造品の技術は年々高度化しているようです。ラモンディさんは模造タバコの箱を取り上げて、こう言います。「ご覧ください。『フィリップ・モリス』と極小文字で書いてあるでしょう。彼らはこの技術を以前は持っていなかった。ここまで来ると、もはや素人目には本物と模造品を区別するのは不可能です。だから、我々も専門の研究所などに送って調べてもらっています」。

 ラモンディさんによれば、タバコは単価が高い割に、製造コストや輸送費がかからないので、模造の対象として人気があるそうです。特にニューヨーク州では税金が高いのでタバコは1箱で約7ドルもします。それだけ模造する側にとってみれば、利益率の高い「おいしい商売」になるわけです。

「消費者の意識が変わらないと」が本音

 米国の税関は米同時多発テロ事件後の省庁再編で、財務省から、新たに発足した国土安全保障省に管轄が移りました。その際、この省に新設されたのが税関および国境保護局(CBP)です。CBPの役割は全長6000マイルに及ぶ国境と、325カ所の港湾を警備することにあります。米国ではこのCBPが中心になって模造品の取り締まりを強化してきましたが、それでも現実は厳しいようです。

 CBPの国際貿易室に所属するクリスティーン・ホーグ部長は「我々は一生懸命、模造品の手口を研究していますが、彼らの手口も年々新しくなっていきます」と打ち明けます。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長