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行き詰まりの「イラク政策」

2007年1月9日(火)

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 ブッシュ大統領は今週、新しいイラク政策を表明する予定である。既に米メディアは、政権筋からのリーク情報を基に、新政策の概要を報じている。それによると、米国は最大2万人の米兵を首都バグダッドに増派し、治安回復の任務に当てると同時に、民生安定に向けイラク人を雇用するために最大約10億ドルの支援を行い、さらに宗派対立の続くイスラム教シーア派とスンニ派の政治的な和解を中心とした政治プロセスを進めること、などが柱になるという。

行き詰まりのイラク政策

 イラク治安情勢の悪化と11月の中間選挙での惨敗を受けて、ブッシュ政権はラムズフェルド国防長官を更迭してロバート・ゲーツ元CIA(米中央情報局)長官をその後任に抜擢し、イラク政策の抜本的な見直し作業を進めてきた。

 そして12月初旬にはジェーム・ベーカー元国務長官率いる超党派組織「イラク研究グループ」が、「駐留米軍の役割を戦闘任務からイラク治安部隊の支援に転換することで、2008年3月までに米戦闘部隊の削減を目指す」ことを勧告したのに対し、その後のワシントンでの議論では、「米軍の削減ではなく逆に増派してバグダッドの治安回復に当てるべきだ」との意見が強くなり、増派するにしてもそれは短期的なものなのか、長期的な増員にすべきなのかなど、まさに侃々諤々の議論が展開されてきた。

 ホワイトハウスがイラク政策の抜本的な見直しに入ったのは、中間選挙の敗北により議会の多数派を民主党に握られたという決定打があったからだが、それを抜きにしてもこれまでのイラク政策はもはや完全に行き詰まっていた。

 昨年6月中旬からイラクの首都バグダッドの治安を回復させることを目的にした軍事作戦「トゥギャザー・フォーワード」は、2003年5月にブッシュ大統領が「主要な戦闘の終結」を宣言して以来、最大規模の軍事作戦であった。実際、米軍は相当の兵力を首都に集結させ、その制圧に全力を尽くしたが、結果は10月だけで100人以上の米兵の死者を出したものの、シーア派とスンニ派の宗派間闘争も、米軍やイラク政府に対する攻撃も、激化こそすれ、収まる気配はなかったのである。

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「行き詰まりの「イラク政策」」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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