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地方経済の混乱を招く 非合法の宝くじ「闇六合彩」

日本メディアがほとんど報じてない闇バクチの実態

2007年5月25日(金)

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香港・六合彩の購入控え

香港・六合彩の購入控え

 日本の数字選択式宝くじ「ロト6」は、01から43までの43個の数字の中から6個の数字を選択するものである。「ロト6」が発売されたのは2000年10月だが、6個の数字を選択する宝くじとしては、香港競馬会が運営している宝くじ「六合彩」がずっと先輩格にあたる。「六合彩」は1976年に開始されてから既に30年以上の歴史を有し、その収益金の一部は香港社会福利署を経て慈善事業に活用されている。

暴力団の資金源になっていたが・・・

 香港では清朝の中頃から始まった、事前に決めておいた人名や品名を36個の候補の中から的中させる「字花」という賭博が民間で流行していた。的中させると賭け金の36倍が配当される決まりだったので、多くの人々が一攫千金を夢見てのめり込み、暴力団がこれを資金源とするなど大きな社会問題となっていた。

 そこで、香港政府は「字花」を取り締まるべく、「香港奨券管理局」を所管とし、香港競馬会を受託先として、1975年に数字選択式の宝くじを発売した。当初は14個の数字から6個の数字を選択するものであったが、翌76年からベースとなる数字を36個として的中の難度を高めると共に賞金枠を増やした「六合彩」をスタートさせた。

香港・六合彩の抽籤機(玉には数字が記されている)

香港・六合彩の抽籤機 (玉には数字が記されている)

 「六合彩」はベースとなる数字を徐々に増やしていき、2002年からは49個の数字から6個の数字を選択するものとなっている。抽籤は週3回夜8時30分から行われ、その模様はテレビで実況中継されるが、抽籤時には6個の当たり番号に加えて1個のボーナス番号を決定する。当籤は、1等が6個の数字すべて的中、以下2等は5個の数字とボーナス番号、3等は5個の数字、4等は4個の数字とボーナス番号、5等は4個の数字、6等は3個の数字とボーナス番号、7等は3個の数字が的中という形で7等級に分かれている。

 賞金は4等が4800香港ドル(約7万2000円)、5等が320香港ドル(約4800円)、6等が160香港ドル(約2400円)、7等が20香港ドル(約300円)で定額だが、1等、2等、3等は所定の計算により算出され、当選者数に応じて分配される。なお、1~3等の当選者なしの場合は賞金が繰り越されるので、繰り越しが重なると1等の賞金は莫大なものとなりかねないが、規定により最高は3800万香港ドル(約5億7000万円)、最低は500万香港ドル(約7500万円)という上下の枠が設定されている。

闇の宝くじが本土で隆盛を極めている

 前置きが長くなったが、中国ではこの「六合彩」のシステムを利用した、「非合法な六合彩」(以下「闇六合彩」)が全土で猖獗(しょうけつ)極めており、正常な経済秩序を撹乱する存在となっている。「闇六合彩」はかつて流行した民間賭博である「字花」に香港の「六合彩」を組み込んだもので、49個の数字の中から香港の「六合彩」の抽籤で決定されるボーナス番号を的中させるという単純なものである。的中すると賭け金の40倍が配当されるのが一般的だが、120倍もの配当を行う地域もあるという。

民間賭博「字花」と香港の「六合彩」を組み合わせた闇の宝くじ

 「闇六合彩」は一般にピラミッド状の販売組織によって運営されており、全体を統括する「胴元」の下に、地域を管轄する「代貸」、その下に中国語で「写単人」と呼ばれる賭けの注文を記録すると共に代貸経由で胴元へ注文を連絡する仲介人で構成されている。仲介人は客から賭けの注文を受けると、複写式の用紙に客の氏名など必要事項と賭ける番号、賭け金を記入し、正本を客に渡し、残った副本をベースに胴元へ賭けを取り次ぐ。

 香港で「六合彩」の抽籤が行われて抽籤結果が出ると、翌日が清算日となり、仲介人は大多数の負けた人々から賭け金を徴収して、自分の手数料を差し引いた金額を胴元へ送金する。

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「地方経済の混乱を招く 非合法の宝くじ「闇六合彩」」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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