• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

中国内で飛行機に乗る時は「遅延」を覚悟した方がいい

2000キロをタクシーで移動後、空港で足止め18時間 

2007年7月27日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 古い話で恐縮だが、事件は今から6年半前に起こった。2001年1月27日15時、日本航空JL782便は北京空港を出発し成田空港へ向かった。当日東京地方は大雪となり、成田空港が閉鎖されたことから、JL782便は着陸地の変更を余儀なくされ、20時頃関西空港へ着陸した。同機には成田到着後東京で1泊し、翌28日のフライトでアメリカへ出発する中国人乗客約60人が含まれていた。

2001年、日本航空による中国人差別事件?

 関西空港に到着した後、日本人及び他の外国人の乗客にはホテルの手配や東京までの交通費の支給などが適切に行われたが、アメリカへ向かう中国人乗客は異なる扱いを受けた。中国人乗客は22時過ぎまで機内に足止めされた後に漸く機外に出ることを許されたが、その後も空港ロビーに留められ、72時間の通過ビザを保持していたのに空港から離れることも禁じられた。彼らは28日3時頃別のロビーへ移されてサンドイッチが配られたが、椅子はあるものの睡眠を取ることは不可能であった。結局、合計16時間も関西空港に足止めされ、この間まともな食事も飲み水も与えられず、極めて不当な扱いを受けたと中国人乗客は主張した。

 2001年2月、JL782に搭乗した中国人乗客約60人は、「日本航空により関西空港で差別的な扱いを受け、16時間にわたって空港ロビーに放置された」として日本航空を訴え、1人当たり8万6000ドル(約1000万円)の損害賠償を要求する構えを見せているとの報道が流れた。これに対して日本航空北京支店は2月18日、「日本以外へ向かう中国人乗客は空港を離れることが禁じられている。当日は約1500人の乗客が空港で一夜を過ごしており、日本航空は毛布、食料、飲み水を提供した」との声明を発表してこれに反論した。

 この事件は中国国内で「日本航空による中国人差別事件」として大きく報道され、日本航空を窮地に追い込むこととなった。重要な中国路線に汚点を残したくない日本航空は、中国人乗客の代表との間で和解交渉を継続し、最終的に和解することで合意に到達し、2001年7月29日北京市内で和解書に調印した。

 翌30日には自ら北京入りした日本航空の兼子社長(当時)が仰々しく人民大会堂で開催された「日航事件円満解決祝賀懇談会」で中国人乗客に謝罪し、事件は約半年を経て終止符を打った。関係筋の情報によれば、中国人乗客1人当たりに支払われた賠償額は3万元(約45万円)とのことで、かつて全日空が同様のケースで中国人乗客1人当たりに支払った賠償金1500元(約2万2500円)を大きく上回った。

疑問あり、日本の航空会社の金銭感覚

 当時の中国人乗客が購入したアメリカ往復の航空券がいくらだったのかは分からないが、大雪による空港閉鎖という自然要因が強く作用したのに、空港ロビーで16時間待たせただけで乗客1人当たり3万元も損害賠償を支払うとは、日本航空の金銭感覚には疑問符が付く。日本人を16時間も空港ロビーで待たせたとしたら、日本航空は一体どれ程の賠償金を支払うだろうか。中国の2000年における都市住民1人当たりの可処分所得は6280元であり、日本航空が支払った金額は当時の都市住民所得の5年分であることに唖然とするのは筆者だけではないだろう。

コメント9件コメント/レビュー

北村先生:いつも「キタムラリポート」を楽しく拝見させて頂き、ありがとうございます。ところが、今回の件に限っては、先生の見識に唖然としましたね。「日本航空事件」と先生が遭遇された今回のこととは、全く性質も次元も異をしたことに、先生が気づかれなかったというのは、誠に不思議でたまりません。2001年の「日航事件」の重みは、同じ料金を支払ったのに、差別的扱いにされ、しかもまともな食事もホテルも手配されなかったことに起因するのであり、先生の今回の「事件」は、あくまでもサービスの善し悪しの範囲内のことで(しかも、正直に申しますと、もちろん完璧ではないか、食事もホテルも手配してもらったので、中国国内では、よい方だと思われます。原因説明なしというのは、先生の自負する中国語力がまだ足りないのではないかと考えられます。→その○○の所。)(2007/09/29)

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

一覧

「中国内で飛行機に乗る時は「遅延」を覚悟した方がいい」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

北村先生:いつも「キタムラリポート」を楽しく拝見させて頂き、ありがとうございます。ところが、今回の件に限っては、先生の見識に唖然としましたね。「日本航空事件」と先生が遭遇された今回のこととは、全く性質も次元も異をしたことに、先生が気づかれなかったというのは、誠に不思議でたまりません。2001年の「日航事件」の重みは、同じ料金を支払ったのに、差別的扱いにされ、しかもまともな食事もホテルも手配されなかったことに起因するのであり、先生の今回の「事件」は、あくまでもサービスの善し悪しの範囲内のことで(しかも、正直に申しますと、もちろん完璧ではないか、食事もホテルも手配してもらったので、中国国内では、よい方だと思われます。原因説明なしというのは、先生の自負する中国語力がまだ足りないのではないかと考えられます。→その○○の所。)(2007/09/29)

なお、北村先生が「憤憤不平」するのは日航事件の中国人乗客への賠償額みたいですが、これも先生みたいに「中国畑」を専門とする人にしては、本当に「遺笑大方」と言わざるを得ません。アメリカへ行ける人に、中国の平均年収(しかも怪しい統計資料)って計算するのは、北村先生が本当に「才疏学浅、不明真相」なのか、それとも「確信犯」なのか、わかりません。なお、最後一言。タクシーで中国を2000キロ送破する人っていうのは、阿呆そのもの以外、何でもございません。また、「一分銭、一分貨」と言われるように、中国で中国の料金を支払いながら、日本のようなサービスを享受したい、という幻想は早めにお捨てになってください。(2007/09/29)

今中国に住んでいます。私自身は飛行機に乗る機会はないのですが、夫が出張でたびたび利用します。遅延は当たり前。しかも乗せて身動きできなくなってから(させてから?)遅れている旨を伝えることもあるそうです。狭い機内で閉じ込められてお気の毒・・7月の上旬には、もっと驚いたことが。夕方の便に乗って帰ってくるはずの夫から電話があり、今日は飛行機が飛ばなくて帰れないと。空港まで行って、チェックインしようとして知らされたらしいのですが、代替の飛行機の案内も宿泊についても説明はなく、かなり強引に交渉してやっとホテルを手配してもらったとのこと。天候不良か機体故障かと思いきや、翌日わかったことは、乗客が少ないので、その便の運行をやめたとのこと。夫より早くついた一部の乗客は別の便の乗れたらしいですが。事前の連絡もなく、代替便の用意もなく、いきなりコストが合わないから中止とは・・中国とはいえ、本当に驚きました。(2007/08/06)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

変化を受け入れやすい組織体質があればビジネス上の“地殻変動”が起きた際にも、他社に半歩先んじられる。

井上 礼之 ダイキン工業会長