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日本のアートに新潮流

“脱西洋”の日本人作家に世界の美術コレクターが注目

2007年8月9日(木)

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田代弘子 (BusinessWeek誌、東京支局記者)

米国時間2007年7月25日更新 「A New Wave for Japanese Art

 今となっては遠い昔のようにも思えるが、1980年代後半、日本は世界の美術市場において中心的な存在だった。潤沢な資金を持った企業や大手不動産会社は、金にあかしてゴッホやピカソの有名作品を買い漁った。しかし90年代に入ると、バブル経済の崩壊とともに美術ブームも終焉を迎える。それまではスマートな買い手であった日本の美術コレクターは、今度は必死になって美術品を売る側に回ることになった。

 右肩上がりだった80年代にははるかに及ばないものの、現在日本の美術市場は一時的な回復の兆しを見せている。前回と違うのは、国内外のコレクターの関心をかき立てているのが、日本の新しい現代作家であるという点だ。日本人は熱心な芸術愛好家として知られ、年間で推定100万人がパリのルーブル美術館を訪れている。そしてそのうちの多くが、ここ10年の景気回復で、気に入った芸術作品を購入できるだけの財力を手にしている。

 同時に、村上隆や奈良美智といった日本の現代作家は世界的な人気を博しつつあり、その作品は米国で100万ドルを超える価格で販売されている。日本の現代美術を紹介する展覧会も、多くの人出を集めている。

世界的に見れば、まだ微々たるものだが…

 今年1月、都内のホテルでアートフェア「Art@Agnes(アート・アット・アグネス)」が開催された。4500人の来場者がつめかけ、普段はアートギャラリーに足を運ばないような若い女性や家族連れの姿も目立った。東京と大阪から30を超える現代美術のギャラリーが一堂に会して、一般向けにコレクションを展示した初めての試みである。「予想をはるかに上回る来場者に恵まれたことは、うれしい驚きだ」と語るのは、同フェアの主催者の1人であるミヅマアートギャラリー代表、三潴末雄氏である。

 日本の美術市場が再び拡大傾向にあるとはいえ、世界的に見ればまだごくわずかな割合に過ぎない。国内の美術品オークションハウスの上位8社を合わせた昨年の総取扱高は1億5000万ドル弱だったのに対し、老舗オークションハウスである英クリスティーズの年間取扱高は46億7000万ドルに達している。アートフェア東京では820万ドル前後の総売り上げがあったが、アートバーゼルをはじめとする世界最大級の現代アートフェアが5億7300万ドルも売り上げているのに比べたら、微々たるものだ。

 とはいえ、日本の現代美術に注目が集まるようになったのは、海外はおろか国内でさえもここ最近のことであり、これからが期待できると楽観視する向きもある。三潴氏は、「これまで日本の現代美術は、国内では大して注目されなかった」と語る。また、日本は価格の面でも優位にある。中国やインドといった急成長中の市場で価格が跳ね上がっているのに比べれば、日本の美術作品は比較的安価で手に入れることができるためだ。

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