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米国VWへの処方箋

米国市場で凋落著しいフォルクスワーゲンは復活できるか

2007年8月10日(金)

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David Kiley (ビジネスウィーク、デトロイト支局上級特派員)

米国時間2007年7月23日更新 「Rx for VW USA

 独フォルクスワーゲン(VW)の米国法人CEO(最高経営責任者)に就任したシュテファン・ヤコービ氏は、9月1日に着任する予定だが、7月9日の週には早くもミシガン州オーバーンヒルの本社に出向いて上層経営陣と顔合わせを済ませた。

 ヤコービ氏が急ぐのも無理はない。米VWは昨年はほぼ9億ドル、一昨年もそれと同程度の損失を計上。今年は売り上げは横ばいで、昨年よりもユーロ高ドル安が進んでいるため、固定費の削減を迫られている。「2009年までに米国法人を損益分岐点まで改善させる」。独VWの新会長に就任したマルティン・ヴィンターコルン氏が打ち出した目標の達成は極めて困難だ。

2年以内に年10億ドル近い赤字を解消するのは困難

 ヤコービ氏は49歳。80年代後半に短期間米VWに在籍していたが、労多くして実入りの少ない米国自動車市場についてそれほど詳しいわけではない。キャリアのほとんどは欧州で積み、VWのほか三菱自動車にも在籍した。アジアではVWの上級管理職のポストについたことがある。

 今年、米VWの新車販売台数は2.7%増加しているが、楽観は全くできない。販売台数は2003年から毎年10万台を超えるペースで減少を続けている。モデル別では「ジェッタ」が6.3%減、「パサート」が30%減、「トゥアレグ」が28%減、「ニュービートル」が20%減である。

 米調査会社エドムンズ・ドット・コムによると、これら4モデルにVWがつぎ込んだ販売奨励金は、各セグメントごとの平均を上回っている。これはVWにとっては不本意極まりないことだ。ブランドを守り、再販価格を維持するために、これまでずっと販売奨励金には頼らない方針を貫いてきたからだ。

 では、わずか2%とはいえ販売台数を押し上げている要因は何か。昨年は市場に出ていなかった「イオス」を投入したことと、「ラビット」の販売台数が80%増加したことが挙げられる(BusinessWeek.comの記事:2006年11月28日「The Dawn of the VW Eos」)。

 米広告代理店のクリスピン・ポーター+ボガスキーが、「ゴルフ」を名称変更して、1970年代から80年代初めに使われていた「ラビット」に変更すべきだと提案した時、VWの社内外で賛否両論を巻き起こした(BusinessWeek.comの記事:2006年10月23日「VW's Rabbit Redux」)。だが、結果的に吉と出た。ゴルフ/ラビットは昨年米国市場に投入されたものの、欧州ではその2年前から販売されていた。名称を変更するまで米国では話題にもならなかったのである。

 VWが米国で抱える問題は根深く、解決には何年もかかりそうだ。年10億ドル近くの赤字を解消するためには、ヴィンターコルン氏がヤコービ氏に与えた2年という期間は短すぎる。ヤコービ氏が直面している問題と、その解決策を見てみよう。

メキシコ工場を有効活用して高コストを緩和せよ

 VWはコスト高の欧州生産への依存度が高い。ユーロ高ドル安が長期的傾向であり、企業はそれに適応するしかないと専門家は言う。ジェッタ、ニュービートル、商用車を生産しているVWメキシコ工場ですら、使用部品の40%が欧州製であり、通貨換算するとかなりのコスト高である。ヤコービ氏は米国工場を建設すべきかを判断する責任を負っているが、それは簡単なことではない。むしろ独本社と連携してメキシコ工場を有効活用し、ラテンアメリカや米国製の部品をもっと使うことを考えた方がいい。

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