• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

クライスラー新CEOの悪評と期待

ロバート・ナルデリ氏ははたして救世主なのか

2007年8月23日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

David Kiley (BusinessWeek誌、デトロイト支局上級特派員)
David Welch (BusinessWeek誌、デトロイト支局主任)
Brian Grow (協力)

米国時間2007年8月6日更新 「Nardelli: Back in the Game at Chrysler

 米ホームセンター大手ホーム・デポの前CEO(最高経営責任者)、ロバート・ナルデリ氏(59歳)が新生クライスラーの新CEOに就いた。苦境に喘ぐデトロイトのビッグ3が米国の象徴たる企業を救うために自動車業界の外部に人材を求めたのは、この1年で2度目のこと。昨年9月には、ボーイング(BA)の幹部だったアラン・ムラーリー氏が米フォード・モーターのCEOに任命されている。

 ナルデリ氏を経営トップに指名したのは、米投資ファンドのサーベラス・キャピタル・マネジメント。サーベラスは8月初め、独ダイムラークライスラー(DCX)からクライスラー部門の株式の80%を取得する買収手続きを完了した。ナルデリ氏はトーマス・ラソーダ氏に代わって新CEOに就き、ラソーダ氏は社長兼副会長になる。

 ナルデリ氏のCEO指名は予想外の出来事だった。サーベラスのジョン・スノー会長はナルデリ氏起用発表のほんの数日前に、クライスラーの現経営陣は留任すると発言していた。

 当初、会長に就くと見られていたのは、クライスラー元COO(最高執行責任者)で、同社買収にあたってサーベラスに助言してきたウォルフガング・ベルンハルト氏。クライスラー広報のジェイソン・バインズ氏によれば、ベルンハルト氏は突如「家庭の事情」を理由に土壇場でサーベラスを去ったという。

評価が割れる経営者

 ナルデリ氏はかつて米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)で辣腕を振るい、ジャック・ウェルチ氏の後継者候補としてCEOの座を争い、ジェフリー・イメルト氏に敗れた人物。彼の存在は、クライスラーの企業文化を揺り動かす大きな刺激となり得る。その人使いの荒さは、社員の心中に敬意より畏怖の念を起こすとの評があるほどだ。

 ナルデリ氏が今年1月にホーム・デポ(HD)を去ったのは、同社の株価が低迷、顧客サービスが低下し、怒れる投資家から株主に傲慢だとの批判を浴びる最中のこと。ナルデリ氏は株価と連動しない法外な経営者報酬を象徴する存在でもあった。ホーム・デポとの話し合いの末、2億1000万ドルもの「退職手当」を受け取ったことで、その評判はさらに悪化した(BusinessWeek.comの記事参照:2007年1月4日「Out at Home Depot」)。

 サーベラスはナルデリ氏を新CEOに指名したほか、クライスラー元幹部を数人、経営再建戦略の中核を成す顧問に起用した。元デザイン責任者で引退していたトム・ゲイル氏は新車開発の助言に当たる。販売・マーケティング部門を統括し、昨年、販売戦略を巡る対立でクライスラーを退社したゲーリー・ディルツ氏は小売戦略の策定に参加する。

 ダイムラークライスラー・ファイナンシャル・サービス元幹部のトーマス・ギルマン氏は、ダイムラーから自動車ローン事業を切り出す手助けをする。彼らはクライスラーの事業計画と事業戦略において重要な役割を果たすことになるが、今のところ、経営上層部の重職に就いた者はいない。

 現COOのエリック・リドゥノア氏は予想通り退任し、後任は空席となる。今回、リドゥノア氏からコメントは得られなかった。

経営ミスからの再建

 サーベラスはクライスラー再建にあたり、いくつか思い切った事業目標を打ち出した。1つは、レンタカー向けの自動車販売――通常、薄利どころか赤字すら出る事業――を年間20万台削減するというもの。クライスラーはレンタカー向け販売を減らすことで、市場に出回る走行距離の少ない中古車台数を減らし、ひいては新車価格を引き上げることができると踏んでいる。

 また、再建計画の情報筋によれば、サーベラスは今後3年間でクライスラーの小売市場シェアを1%引き上げ、12%にしたい考えだ。

 クライスラーは過去2年間、ラソーダCEOと親会社ダイムラークライスラーの指揮下でひどくお粗末な経営が続いた。昨年の損失は10億ドル超。ディーター・ツェッチェ氏がクライスラー部門の舵を取っていた2000年から、ダイムラークライスラーCEOに就くために会社を去った2005年までの5年間で積み上げた利益は、ほぼすべて損失とリストラ費用で吹き飛んだ。

 クライスラーの最新モデルの多くは売れ行きが鈍い。ガソリン価格が1ガロン当たり3ドルを超える中で、車種が燃費の悪いSUV(多目的スポーツ車)に偏りすぎている一方、「クライスラー」「ダッジ」「ジープ」といったブランドのマーケティング戦略は迷走の末、何ら効果を上げていない。さらに、同社のディーラー網は現在の市場シェアからすると、不相応に大きすぎると見られている。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官