「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」

世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」

2007年8月24日(金)

口に入れるのは食べ物だけじゃない
危ない中国製「割り箸」

日本人は2日に一度使っている。「保証期限」はどうか

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 奈良県五條市に事務局を置く「日本割箸輸入協会」が公表している「割箸輸入統計表」によれば、日本の2006年度の割り箸輸入量は489万3976カートン(1カートン=5000膳)で、その実数は244億6988万膳である。(註: 膳=箸2本を1対として数える)。一方、国産割り箸の生産量を示す統計数字はないが、林野庁が2005年度の生産量を4億5000万膳と推定しているので、これを準用すると、輸入品と国産品の総量は約250億膳となる。

日本人は2日に一回以上は割り箸を使っている

 日本の2007年1月1日時点における推計総人口は約1億2777万人だが、ここから箸の使えない0〜4歳の人口約549万人を差し引くと約1億2228万人となり、1人当たりの割り箸消費量は年間で約204膳という計算になる。これは5歳以上の国民が1人当たり2日に1回以上の頻度で割り箸を使用していることを意味しているわけで、驚異的な数字と言える。

 ところで、2006年度に輸入された割り箸244億6988万膳はどこから輸入されたのか?99.1%を占める485万405カートン(=242億5202万5000膳)が中国から輸入されている。中国以外ではベトナム(0.5%)、チリ(0.1%)、ロシア(0.1%)などからも輸入されてはいるが、微々たる数字に過ぎない。

 割り箸には木製と竹製の2種類がある。中国から輸入された割り箸に占める木製と竹製の比率を示す統計はないようだが、2002年時点で竹製は70万膳と言われており、木製が主流を占めていることは間違いない。(なお、木製は中国東北部の黒龍江省や吉林省などでアスペン(=白ポプラ)・シラカバなどを原料に生産されているし、竹製は南部の湖南省や江西チワン族自治区などで生産されている。)

「なぜ割り箸に品質保証期限がないのか」

 その中国の割り箸に関する記事が、中国遼寧省大連市の新聞「半島晨報」に2007年8月7日付で掲載された。その主題は「使い捨ての割り箸にはどうして品質保証期限が表示されていないのか」であり、これを解明すべく同紙の記者が調査を行った結果を報じたものであった。

 同記事の概要は次の通りである:

 中国の竹製・木製の使い捨て箸には明確な規格が存在する。即ち、「国家品質監督検験検疫総局」(以下「国家品質総局」)と「中国国家標準化管理委員会」が2005年6月28日に連名で公布した「中華人民共和国国家標準」と2003年12月に実施した「中華人民共和国林業業界標準」である。前者は“使い捨て箸を梱包した箱には、製造者名、出荷時期、品質保証期限などの表示”を義務づけている。また、国家品質総局が2006年に公布した「食品用包装容器工具などの実施細則」でも“使い捨て用品の最小包装単位には製品の品質保証期限を表示せねばならない”と規定している。

 しかしながら、大連市政府の関係部門は次のような見解を示した:

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著者プロフィール

北村 豊(きたむら ゆたか)

北村 豊

住友商事総合研究所 中国専任シニアアナリスト
1949年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。住友商事入社後、アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、2004年より現職。中央大学政策文化総合研究所客員研究員。中国環境保護産業協会員、中国消防協会員


このコラムについて

世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」

このコラムはニューヨーク、ロンドン、サンノゼ、香港、北京にある日経BP社の支局と協力しながら、米国や欧州はもちろんのこと、世界経済の成長点とも言えるブラジルやロシア、インド、中国のいわゆるBRICs、エネルギーや国際政治の鍵を握る中近東の情報を追っていきます。記者だけではなく、海外の主要都市で活躍しているエコノミスト、アナリストの方々にも「見て、聞いて、考えた」原稿を提供してもらいます。

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