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試されるバーナンキ議長

サブプライム問題よりインフレを重視

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2007年8月28日(火)

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 冷静沈着な米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長がウォール街を激怒させている。トレーダーたちが“信用収縮”を叫ぶと、元大学教授はその懸念を認めつつ、継続的な経済成長を予測。彼らが金融緩和を求めると、金融政策を決定するバーナンキ議長らは断固拒否する*1

 「言語道断だ」。ある市場関係者はこう吐き捨てた。投資家のジム・クレーマー氏はテレビ番組で、バーナンキ氏は金融アルマゲドンを防ぐために市場に大量のカネを供給すべきだと言い、「悲惨な状況が分かっていない」と叫んだ。

 ウォール街はバーナンキ氏の落ち着き払った様子に失望しているかもしれないが、驚くべきではない。これはまさに、彼が生涯のキャリアを通じて主張してきた政策だからだ。

 バーナンキ氏は1985~2002年に教壇に立ったプリンストン大学で、中央銀行は金融市場の揺れに惑わされず、経済成長やインフレなどの実体経済の指標に専念すべきだと説いた。FRBはインフレ目標を設定し、目標達成に向け金融政策の舵取りをすべきだというのが持論。中央銀行を金融の神からエンジニアのような存在に変えるアプローチである。

 バーナンキ氏は2006年2月にFRB議長に就任して以降あまりインフレ目標について語らないが、その精神は8月7日に政策金利(FFレート)を5.25%に据え置いたことに表れていた。政策委員会は信用収縮に一定の理解を示し、「一部の家計、企業で信用条件が厳しくなり、住宅市場の調整は続いている」と述べた。だが、さらにこう続けた。「それでも経済は今後数四半期、緩やかな成長が続く」。政策委員会は経済成長の鈍化よりインフレの方がなお大きなリスクだとまで言い切った。

何よりインフレを懸念

 今の市場の狂乱はバーナンキ氏の慎重なアプローチを試す試金石となる。今のところ、彼が持論を放棄し、金融緩和せざるを得ないほどのシステマチックな危機は起きていないからだ。

 確かに株式市場とジャンク債市場は下落、サブプライムローン(信用力の低い個人向けの住宅融資)市場は悲惨な状況にあり、一部のウォール街大手企業は打撃を受けた。だが、その他の分野では、危機の波及は足元の現実というよりはおおむね将来不安だ。

 メリルリンチの指数によれば、過去1年間で、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がAと格付けした社債の利回りは0.1%上昇したにとどまる。ジャンク債に相当するB格付けの社債も0.6%上昇して9%弱になった程度だ。

 確かに痛手ではあるが、市場が機能不全に陥った1998年と比べると些細なことだ。当時、B格付けの社債の利回りは5カ月間で3.1%急騰し、12%を超えた。FRBはこれに対し、アラン・グリーンスパン議長(当時)の指揮下で利下げを断行、一部の批判派曰く、1999~2000年の株式バブルの下地を作った。

*1=この記事が出た後にFRBは公定歩合を0.5%引き下げた

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