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米住宅ローン最大手に迫る危機

FRBの公定歩合引き下げはカントリーワイドを救うか

2007年9月3日(月)

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Ben Steverman (BusinessWeek誌、投資欄記者)
米国時間2007年8月20日更新、「Did Countrywide Get a Hand from the Fed?

 「米カントリーワイド・ファイナンシャルは信用収縮の波をかぶって破綻してしまうのか」。8月13日の週、ウォール街の話題はこれ一色だった(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年8月15日「Mortgage Lenders: Close to the Edge?」)。

 もし、米住宅ローン最大手のカントリーワイド(CFC)が破産申請に踏み切っていたとしたら、米国経済に大きな衝撃を与えていただろう。多くの債権者を窮地に陥れ、傷だらけの住宅ローン市場と住宅販売市場をさらに痛めつけることになったはずだ。

 そして8月17日、米連邦準備理事会(FRB)が動いた。緊急措置として、金融機関への貸出金利である公定歩合を0.5%引き下げたのだ。金融システムに流動性を与え、信用収縮の拡大を抑制することに対する、FRBの積極的な姿勢を金融機関に示した格好だ。少なくとも現時点では、住宅市場の悪化により打撃を受けた住宅ローン各社に対する懸念はいくらか緩和された。

“大きすぎてつぶせない”

 FRBの措置は、事実上、“大きすぎてつぶせない”と言われるカントリーワイドに対する救済措置だったのだろうか。FRBウオッチャーや金融の専門家は、FRBの狙いはもっと大きいと言う。カントリーワイド1社を救うためではなく、そうした状況を招いた市場の状態に反応したのである。

 「カントリーワイドの件が示唆しているのは、市場がいったん変調を来たすと、あっという間に機能停止に陥ってしまうということだ」。米ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのエコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は言う。

 懸念や噂は絶えなかったが、多くの人はカントリーワイドが破綻するなどとは考えていなかったのである。

 住宅ローン業界では、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)などの高リスク住宅ローンの延滞が増加している。しかし、ごく最近まで、カントリーワイドの成長力と持続力を疑う者はいなかった。8月15日に米メリルリンチ(MER)のアナリストが「破綻の可能性もある」と警告した時でさえ、ほかのアナリストは「たとえ深刻な信用危機に至ってもカントリーワイドは生き延びる」と言っていたほどだ。米モーニングスター(MORN)のエクイティアナリスト、エリン・スワンソン氏は、破綻説は「不安を煽りすぎ」と批判している。

 確かに、カントリーワイドの債権者らは不安を募らせていた。金融市場の一部が凍りついてしまったことで住宅ローン会社の多くが窮地に陥った。住宅ローン会社はローン債権を流通市場で転売することで運転資金を調達するが、リスクの高い債権を投資家は買おうとしなかったのだ。

 そのため、カントリーワイドは115億ドルの与信枠から資金を全額引き出さざるを得なくなった。格付け会社は次々とカントリーワイドの債権を格下げした。それでも、アナリストの多くは財務状況と収益見通しは依然良好と見ていたのである。カントリーワイドがグループの銀行に蓄えた預金が安定性の源だった。そこが独立系ローン会社とは違うところであり、実際に何社かは破綻している。

米国金融システムの根幹が脅かされている

 カントリーワイドは高リスクローンでシェアを拡大したが、普通のローンやプライムローンを何十億ドルも手がけていた。「“悪い選択”を市場にとがめられて処罰されたというわけではない」と、前出のバンデン・ホーテン氏は指摘する。信用市場がパニックに陥り、住宅ローン会社すべてがそのあおりを受けたのである。

 「住宅市場とローン市場は困難な局面にあることは確かだが、信用市場に広がった不安が問題の本質を見えなくしている」と、米パイパー・ジャフリー(PJC)のアナリスト、ロバート・ナポリ氏は8月17日付リポートに書いている(注:パイパー・ジャフリーはカントリーワイド株の売買で利益を得ている)。

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