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バーナンキ議長、お手上げ

パニックを作り出した“情報不足”にFRBは打つ手なし

2007年9月5日(水)

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Peter Coy (BusinessWeek誌、経済担当エディター)

米国時間2007年8月23日更新、「It's Out of Bernanke's Reach

 「FRB議長、どっちらけ」──。

 もし米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長がブロードウェイの劇作家だったなら、米芸能誌「バラエティー」は翌日の見出しでそう酷評したかもしれない。

 8月17日に象徴的な意味合いの強い公定歩合の引き下げを実施したFRBは、これで市場の動揺は収まり、資金調達の状況は平常に戻ることに期待をかけた。だが、状況はさらに悪化した。“絶対安全”を求めた投資家は、企業に投資するのをやめ、国債に殺到した。

 市場の混乱度を示すクレジットスプレッド──信用力の高い債券と低い債券の利回り格差──は、過去10年以上で最大となった。公定歩合引き下げから5日経っても、市場は依然として深刻な機能不全に陥ったままだ。

 バーナンキ議長の書いたシナリオが、せめて、“つかみ”のところだけでも受けなかったのはなぜか。簡単に言ってしまえば、FRBは金融危機の根本的な問題を解決しなかったのであり、そもそも解決する力がないということなのだ。その問題とは、“信頼できる情報”という極めて重要なものが市場から欠落していることだ。

 貸し手は、何十億ドルもの脆弱な資産が市場に出回っていることを知っている。例えば、不当に過大評価された間抜けな住宅ローンを担保にした債権だ。

 貸し手が知ることができないのは、その脆弱な資産を誰が持っているかという情報だ。だから、疑わしい債権を担保にして融資を申し込まれた場合、最も安全なのは「ノー」と言うことである。皆が一斉に「ノー」と言えば、信用収縮が起こる。信用収縮が続けば、次に待っているのは景気後退だ。

21世紀の金融界が初めて直面した“取りつけ騒ぎ”

 バーナンキ議長は、初めはサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)が崩壊したことによる悪影響を過小評価していたとはいえ、現代の金融界が初めて直面する重大な危機に立ち向かおうとしているのだ。

 現代の金融界は、10年前の世界金融危機を経て劇的に様変わりした。以前なら、銀行の融資は財務諸表に明確に記されていたため、不良債権を抱えている銀行は一目瞭然だった。問題のある銀行を閉鎖し、ほかの銀行を救うことができた。

 だが、今日、FRBの仕事はそれほど簡単ではない。ほとんどのローンはパッケージになって売買される。経済の要である信用創造は、世界中に散らばる投資家の連鎖に委ねられているのだ。この連鎖から遠ざかれば、債権を支える資産に関する情報が得られなくなってしまう。

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