世界中のクルマ好きは、独ポルシェCEO(最高経営責任者)のヴェンデリン・ヴィーデキング氏が乗るようなクルマを運転したくてたまらないだろうが、本人は週末になると喜んで、トラクターでジャガイモ畑を耕している。彼が荒れた道を好むのは、日常の仕事が順調すぎるからかもしれない。
利益率はトヨタの2倍
一連のヒット車のおかげでポルシェは世界一利益率の高い自動車メーカーになった。2007年7月期決算では、純利益が20億ドル(前期比33%増)に達した模様。営業利益率は19.8%と、トヨタ自動車の2倍の水準を誇る。モルガン・スタンレーはポルシェの売上高が2012年には213億ドルに倍増すると予想する。業界最速の成長だ。
ポルシェの成功の秘訣は、日本車並みに耐久性の高い高性能なクルマを作る方針にある。1993年、破綻寸前のポルシェのCEOに就いたヴィーデキング氏は、トヨタの生産工程を学ぶためにエンジニアたちを日本に派遣。品質とコストを劇的に改善させた。米調査会社JDパワー・アンド・アソシエイツの初期品質調査(購入3カ月以内に発生した問題の数を測る調査)で、ポルシェは過去2年続けて1位の座を獲得。今年、旗艦車「911」は100台当たりの問題件数が69件で、業界最高の品質だった。
ヴィーデキング氏はコスト管理も日本勢並みに徹底。他社と組んで研究開発に取り組み、安く革新を遂げた。「ポルシェは特別なクルマでありながらホンダの信頼性を備えている」と自動車コンサルティング会社カセサ・シャピロ・グループのジョン・カセサ氏は言う。
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