• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「iPhone」、ハッカーの標的に

アップルとAT&Tを悩ます携帯電話網への接続ロック解除

2007年9月12日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Olga Kharif (BusinessWeek.com記者、オレゴン州ポートランド)

米国時間2007年8月28日更新、「Why Apple Can't Stop iPhone Hackers

 それにしても、とんでもない取引があるものだ。

 17歳の少年、ジョージ・ホッツ君の持ち玉は、たった1台の「iPhone(アイフォン)」。それを、メタリックブルーに輝く日産自動車(NSANY)のスポーツカー「350Z(日本名フェアレディZ」、新品のアイフォン3台と交換しようというのである。

 しかし、これはただの米アップル製携帯電話ではないのである。この少年、購入したアイフォンのソフトウエアに手を加えて、様々な携帯電話網で使えるように“ロック”を外してしまったのである。数多のハッカーの中でも、初めて成功したことでホッツ君は一躍有名人になった。

1台のアイフォンをスポーツカーと交換

 そのアイフォンを買おうとしているのはテリー・ダイドーネ氏。自分の方こそ儲かったと思っている。経営する携帯電話改造会社「サーチセル」で、ホッツ君が働いてくれるというオマケがついてきたからだ。

 ダイドーネ氏は、今のところ、ロックを解除したアイフォンを売り出す気はないという。当面は、ホッツ君の秘密のテクニックを技術者たちに伝授してもらってノウハウを蓄積するつもりだ。だが、携帯電話のロック解除に関する法的な問題が解消されれば、話は違ってくる。「ロック解除のニーズは高まっている。我々はその先頭に立つ」と言う。

 一方、アップル(AAPL)と米AT&T(T、アイフォンの米国における唯一の供給元)は、ロック解除を法的に認めさせないようにすることに躍起だ。お抱えの弁護士たちを動員し、アイフォンのロックを解除しようとしているハッカーたちの動きを法的に封じようとしている。

携帯電話会社を指定することは、適法か? 違法か?

 だが、それは、かなり危うい状況なのだ。

 AT&Tはアイフォンの携帯電話網を独占的に提供する通信事業者である。アイフォンを手にした新規加入者が急増し、少なくとも月に60ドルは使ってくれる上客になると見込んでいる。アップルにもそこから取り分が流れると見られている。

 しかし、もし、アイフォンのロックが解除されてしまうと、米ティーモービルといったAT&Tの競合企業のネットワークにも接続できるようになってしまい、AT&Tには何の得にもならなくなってしまうのである。この件に関してAT&Tは明確にコメントを拒否した。アップルからは回答さえない。

 なにしろ、アップルとAT&Tが法的措置を取れば、ハッカーたちの動きを阻止できるかというと、それが危ういのである。米著作権局が昨年11月に発効させた「デジタルミレニアム著作権法(DMCA)」の免除規定によって、携帯電話の利用者が自分の携帯電話機のロックを外すことが法的に認められている。この免除規定は3年間の期限付きで、こう定めている。

 “携帯電話網に合法的に接続することを唯一の目的として迂回が行われる場合、携帯電話機を携帯電話網に接続するためのコンピューター・プログラムにこの例外規定を適用する”

 はっきりしないのは、企業あるいはハッカーがロックを外すことが法的に認められるのか、ロックを解除するためのソフトウエアを販売することが法に抵触するのかという点だ。ロサンゼルスのクレーマー・テレコム法律事務所のジョナサン・クレーマー氏は、「この点についてDMCAは曖昧だ。まだ判例がないので今後どのように判断されるのかについては何とも言えない」と肩をすくめる。

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授