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米誌が伝える安倍首相辞任劇

支持率、失言、年金が首相を追い込んだが、市場は静観

2007年9月13日(木)

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Ian Rowley (BusinessWeek誌東京特派員)、Hiroko Tashiro(東京)
米国時間2007年9月12日更新 「Japan's Prime Minister Resigns

 今から1年前、日本の安倍晋三首相が小泉純一郎氏の後を継いだ時、52歳という戦後最年少の首相は、小泉改革を継続させると期待されていた。

 だが、相次ぐ閣僚スキャンダルに加え政府の無能ぶりが次々と明らかになり、この1年間支持率は低下の一途をたどってきた。そして、9月12日、安倍首相は辞任を表明した。

 「私が辞任することで、局面を転換させることにした」
 「最初の内閣、次の内閣で国民の信頼を得られなかったのは私の責任だ」

 安倍首相はテレビの生中継で、こう語った。

 突然の辞任表明は、一部の予想より早かったものの、それほど驚くことではなかった。つい3日前、安倍首相は報道陣に対して、政府がテロ対策特別措置法への支持を得られなければ辞任すると述べていたからだ。

 同法は、アフガニスタンにおける米軍主導の軍事活動のために、日本の海上自衛隊が燃料などを供給し続けることを認めるもの。野党民主党が不支持を表明した今、政府が同法延長への支持を勝ち取れる見込みは薄くなった。

突然の辞任にも市場は平然と対応

 辞任は突然で驚きを与えたが、実は多くの専門家が既に安倍首相の辞任を予想していた。7月29日の参院選で自民党が惨敗した後、党が後継者を決めるまで総裁にとどまるだけのレームダックと見られていた。

 党内ではまだ後継者に関してコンセンサスがまとまっていないものの、3人の候補者が有力視されている。自民党幹事長の麻生太郎氏、元財務相の谷垣禎一氏、元官房長官の福田康夫氏だ。彼らは皆、現状維持を図ろうとする党の大物である。マッコーリー証券 (MQBKY) のチーフエコノミスト、リチャード・ジェラム氏は「辞任が悪い材料になるとは考えにくい。政策作りに及ぼす影響は大してないだろう」と、辞任による影響は軽微と見る。

 逆に安倍首相の辞任を巡る憶測が消え去ったことで、株価が上がると予想する向きもある。「こう言っては申し訳ないが、彼の辞任は日本経済に良い影響を与えるだろう。少なくとも株式市場にはプラスだ」と第一生命経済研究所のエコノミスト、永濱利廣氏は言う。

 実際、12日の出来事で市場は揺らがなかった。辞任のニュースが伝わると、朝方下げていた日経平均株価は一時反発し、結局、前日より0.5%安い1万5797円60銭で引けた。一方、円は対ドルで若干下げただけだ。

 市場の急落さえなければ、政策金利を現在0.5%としている日銀の金利政策に与える影響もなさそうだ。日本総合研究所のエコノミスト、山田久氏は「安倍首相の辞任が日銀に与える影響はないだろう」とし、日銀の利上げについては「今月はないと思う」と話している。

民意を読めなくなってしまった安倍政権

 市場のこうした反応もうなずける。屈辱的な参院選敗北の前から相次ぐ内閣の失態に見舞われていた安倍政権は、何か1つの大きな出来事で失墜を招いたわけではないからである。複数の閣僚の失言と辞任、自殺、そして政治資金がらみの不正会計疑惑――。

 特に記憶に残るのは、2月の柳澤伯夫厚生労働相の失言と、7月の久間章生防衛相の失言だろう。

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