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ノーザン・ロック、転落の真相

英住宅業界の期待の星がサブプライム禍の犠牲者に

2007年10月1日(月)

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Stanley Reed (BusinessWeek誌、ロンドン支局長)

米国時間2007年9月20日更新 「Why Northern Rock Crumbled

 厳しい現実である。グローバルな金融システムに属する限り、市場のどこかで混乱が生じれば、その影響から免れることはできない。

 英住宅金融銀行のノーザン・ロック(NRK.L)は、ほんの先週(9月半ば)まで、活気を取り戻しつつある英国北東部の誇りであり、英ビジネス界で急成長中の期待の星だった。

 ニューカッスルに本拠を置くノーザン・ロックを急成長させたのは、がむしゃらに突っ走ってきた若きCEO(最高経営責任者)アダム・J・アップルガース氏(45歳)である。今年半ばの時点で、英住宅金融部門で第5位、新規融資におけるシェアは19%近くに達していた。今年2月のピーク時には、時価総額が100億ドルを突破していた。

 米格付け会社フィッチ・レーティングスのアナリスト、ゴードン・スコット氏(ロンドン)は、「同規模の銀行の中では最優良」と評価していた。

ローン証券に買い手がつかない!

 だが、ノーザン・ロックと投資家にとっての良き時代は、突然、終わりを迎えた。9月13日、ノーザン・ロックが中央銀行のイングランド銀行(BOE)に緊急融資を依頼したという情報が流れたのである。米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)危機の影響を受け、資金繰りに行き詰まったためだ。

 このニュースが引き金となって、まるで1920年代の大恐慌のような取り付け騒ぎが始まった。ノーザン・ロックの75店舗の前で預金者が長蛇の列をなし、最終的には推計で40億ドルの現金が引き出された。この騒ぎでノーザンの株価は急落し、たった2日間で60%の大幅安となった。市場が早急に正常化しなければ、大手行への売却という最悪の選択肢も現実味を帯びてくる。実際、米投資銀行メリルリンチ(MER)は、ノーザンに対してそうした可能性を視野に入れた助言を始めている。

 9月13日に英国政府が支援を決定したことで、ノーザンの破綻の影響が広まることは少なくとも当面はないだろう。だが、投資家や潜在的な貸し手たちは一瞬にして、ノーザンの成功のカギとなった“革新的な資金調達手法”に対する興味を失ってしまったのだ。ノーザンは、住宅購入者に対する融資資金の4分の3以上を、住宅ローン担保証券(MBS)などを国際市場に売り出すことで調達してきた。もはや、銀行も投資家もこういった商品には手を出さない。

 「率直に言って、8月9日を境に状況が一変してしまった」と、アップルガースCEOは14日の投資家との電話会議で語った。

(編集部注:同日、欧州中央銀行(ECB)が、サブプライムローンを契機とする信用不安の拡大に歯止めをかける、約948億ユーロ(約15兆4000億円)の緊急供給を決定した)

 しかし、ノーザンが事態の深刻さに気づいたのは9月初旬になってからだった。新規のローン証券を発行して数十億ドルを調達しようとしたところ、ほとんど買い手がつかなかったのだ。すぐに破綻する恐れがないうちに業績の下方修正を発表すべきだった。そうせずに、支援を求め、身売り先まで探すという行動に出た。

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