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クラフトは輝きを取り戻すか

老舗の米食品大手が“ブランド磨き”に奮闘中

2007年10月4日(木)

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Michael Arndt (BusinessWeek誌、シカゴ支局シニアライター)

米国時間2007年9月25日更新、「Kraft at Work Burnishing Its Brands

 アイリーン・ローゼンフェルド氏(54)の趣味は、シカゴ北部の郊外にある自宅から、近くのミシガン湖に出かけて、カヤックを漕ぐことだ。ミシガンの流れは急に変わることがあって気を抜けないのだが、彼女にとっては、まるで仕事のトレーニングをしているようなものかもしれない。

 なにしろ、米食品大手クラフト・フーズ(KFT)のCEO(最高経営責任者)として、従業員9万人を抱える大企業の陣頭指揮を執る彼女は、オフィスでも日々激流と格闘しているのだ。

 今のところ、その航海のスピードは非常に遅い。加工食品企業であるクラフトのトップに就任して15カ月が過ぎたが、利益は低迷し、売り上げの伸びも鈍い。株価はこの1年ほとんど動かず、そうこうするうちに、食品業界専門の投資家ネルソン・ペルツ氏といった“物言う株主”までもがずかずかと船に乗り込んできた。

3カ年計画に取り組むも、業績はぱっとせず

 だがローゼンフェルド氏に言わせると、“クラフト号”は流れに乗りつつあるという。米イリノイ州ノースフィールドにある本社の広々とした立派な社長室でBusinessWeek誌との単独インタビューに応じた彼女は、「すべての戦略が大きく進展している。世界の全域で次々に改善が進み、そのペースは加速している」と語った。

 ただし、忍耐が必要だとも。「3カ年計画の6カ月目を迎えたばかりで、まだ道半ば。我々が直面している課題から目を背けるつもりは全くない。この船は(小回りの利かない)巨艦なのだ」(ローゼンフェルド氏)。その公約は、2009年までに1株当たり利益の年間成長率を7~9%に引き上げ、既存ブランド(ナビスコ、オスカーメイヤー、ポストなど)からの売り上げを確実に年4%ずつ増やすことだ。

 ローゼンフェルド氏は、舵取り役としての経験と気概を備えた人物だ。米コーネル大学でマーケティングと統計学のPhD(博士号)を取得後、1981年に市場調査員としてクラフトに入社し、22年間を過ごす。その後、米ペプシコ(PEP)のフリトレー部門を率いるためクラフトを離れたが、2006年半ばに復帰。過去3年間で3人目のCEOに就任した。クラフトは良い会社かと問うと、間髪を入れず「素晴らしい会社だ」と答えた。

 しかし、クラフトが“素晴らしい”業績を上げているとは言い難い。2007年の売上高は357億ドル、前年比で少なくとも4%の増収を見込んでいる。ここには、仏ダノングループ(GDNNY)のクッキー・クラッカー部門の買収費用72億ドルは含まれていない。これは、2006年の成長率0.7%を上回るものだが、ローゼンフェルド氏が掲げる目標には届かない。2002~2005年の5%成長という実績にも及ばない。

“物言う株主”に不採算事業の売却を迫られる

 この程度の増収では投資家も満足しない。一時費用を除いた利益は28億5000万ドル、1株当たり1.80~1.82ドルになるというが、一時費用を含めると純利益は24億5000万ドルに減少する。2001年以降では最低である。ローゼンフェルド氏は、ブランド刷新のためのマーケティング費用として4億ドルを計上したことが減益の原因だと説明する。乳製品やそのほかの原材料の価格高騰も利益を圧迫している。

 問題は、株主がいつまで待てるかだ。クラフトは今年3月、米たばこ業界大手のアルトリア(MO)グループから完全独立したばかり。このことが割安株を好む著名投資家たちを吸い寄せた。

 公開資料によれば、ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRKA)はクラフト株3%を取得済み。幸いなことに、バフェット氏は長期的な利益を目指す我慢強い株主として知られている。

 だが、ほかの2人は違う。ネルソン・ペルツ氏とカール・アイカーン氏である。強引なまでに短期的な利益を追求することで名高い彼らは、それぞれ5000万株を取得済みだと言われる。

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