Jason Bush(BusinessWeek誌モスクワ支局長)
Anna Smolchenko(取材・報告)
米国時間2007年9月26日更新 「Russia's New Airliner Readies for Takeoff」
9月26日、ロシアにとって重大な意味を持つイベントが催された。ロシア極東部の都市コムソモリスク・ナ・アムーレに数百人もの招待客を集め、新型中距離旅客機「スホーイ・スーパージェット100」がお披露目されたのである。
スーパージェット100は、旧ソ連末期から開発が進められてきたロシア初の国産商用航空機であり、競争の激しい世界の民間航空機市場に再び参入し、航空産業の復興を目指そうというロシアの強い決意を示すものだ。
ロシア第1副首相セルゲイ・イワノフ氏がセレモニーで紹介役を務めたことこそ、この開発プロジェクトがいかに重視されているかを物語っている。スーパージェット100を製造するコムソモリスク・ナ・アムーレ航空機生産合同(KnAAPO)の格納庫の前に集まった招待客を前に、「我々の新型機をじっくりご覧ください」とイワノフ氏が高らかにセレモニーの開会を宣言。すると、格納庫の扉が開き、光り輝く新スーパージェットがお目見えした。
米ボーイング(BA)の民間航空機部門のスコット・カーソン社長兼CEO(最高経営責任者)からは「航空産業はロシアの未来です。おめでとうございます」というビデオメッセージが届き、巨大スクリーンに映し出された。
ロシア航空産業を再建するための軍資金を稼ぐ
こうした華々しい演出は、ロシアがこの新型機に懸ける意気込みの表れだ。ロシアは最低でも800機の受注を目指している。うち600機はロシア以外の航空会社から、全体の60%は北米と欧州から獲得する考えだ。
スホーイをはじめとするロシアの主要航空機メーカーを統括する持ち株会社として最近設立されたユナイテッド・エアクラフトの幹部は、非公式ながら、実際の受注は1800機に達するとの見方を示した。1機2800万ドルとして、800機を売り切れば200億ドル以上の売り上げになる。低迷するロシア航空産業を再建するためには、喉から手が出るほど欲しい資金だ。
軍用機部門ではロシアは依然として強さを誇っている。スホーイの最新鋭戦闘機「Su-30」は、中国、インド、さらにはベネズエラにも得意客を抱えている(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年4月10日「Russia's Back in the Arms Game」)。ところが、旅客機生産は近年、年5〜6機にとどまっており、「ツホレフ」や「イリューシン」といった旧型機への需要はロシア国内でも急速に減少している(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年5月1日「Aeroflot Finally Gets Some Respect」)。
スーパージェット100で、スホーイは初めて民間旅客機分野に参入することになる。ターゲットは、リージョナルジェットと呼ばれる小型旅客機市場であり、年間で80億ドル程度の“すき間市場”である。客席数は75席か95席、航続距離は3279キロか4630キロの2種類を用意する。
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