• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

米ウォルマートを抜き打ち調査

どん底まで落ちた店員の士気、経営改善策は道半ば

2007年10月10日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Pallavi Gogoi (BusinessWeek.com特約記者)

米国時間2007年10月2日更新 「Wal-Mart: A Snap Inspection

 ここはニューヨーク州ロングアイランドのユニオンデールにある米ウォルマート・ストアーズ(WMT)の店舗。顧客がクレジットカードをカードリーダーに通すと、端末画面に質問が2つ表示される。

「レジ係はきちんと挨拶しましたか?」

「店内は清潔でしたか?」

 全米3500店舗の顧客サービスを改善するために、ウォルマートCEO(最高経営責任者)のリー・スコット氏が打ち出した改造計画の一環である。

 しかし、スコット氏には新たな戦略が必要かもしれない。最近、ウォルマートへ足を運んでみると、レジ係の女性が2人の顧客に挨拶をしなかった。そこでレジでの調査について尋ねると、急に不機嫌な顔で言った。「そんなの気にしないわ。ウォルマートが従業員を大切に扱わないのに、どうして私がウォルマートに気を使う必要があるわけ?」。

 店内の自発的な清掃についても、こんな話をしてくれた。「最近、夜の間に何かがこぼれたらしく、2日間も店内にひどい悪臭が立ち込めていたのに、店は何の対処もしなかった。あまりに臭いがひどいので、2日目には消防署員が処理にきて、みんな、マスクを着用しなければならなかったくらいよ」。

従業員の勤労意欲は最低

 最近、ウォルマートが苦戦しているのは明らかである。かつて称賛された小売り大手は、売上高の伸び悩みと株価低迷に見舞われるとともに、従業員の処遇を巡って大きく評判を落としている(2007年4月30日付BusinessWeek誌記事を参照、「Wal-Mart's Midlife Crisis 」)。

 しかし、一体ウォルマートのどこが悪いのだろうか。かつて止めようのない勢いを誇ったアーカンソー州ベントンビルの成長マシンを止めてしまったのは、何なのか。

 その答えを探し出すために、BusinessWeek誌はウォルマートの店舗を視察し、商品計画から店員の士気管理に至るまで、同社の取り組みを内部から調査することにした。

 本誌記者の経験に加えて専門家による意見を得るため、小売りコンサルタントであるパトリシア・パオ氏とともに3カ所の店舗を訪れた。思いがけないポジティブな発見もあった。ウォルマートが誇る清潔な店内がその1つだ。しかし、店内の配置や商品の陳列方法には欠点も見られた。

 最大の発見は、顧客サービスが深刻な問題となっていることだ。ユニオンデール店のレジ係の態度から分かる通り、ウォルマートの従業員の多くは会社に対して明らかに敵意を抱いている。その感情が転じて、多くの従業員の顧客への態度は冷ややかであり、時にはそれ以下なのだ。

 こうなると、ウォルマートはもう終わりだ。良心的なサービスを提供できなければ、同社は価格だけで勝負せざるを得ない。すると粗利が圧迫され、従業員の士気を向上させる賃金や手当ての支払いが困難になる。この悪循環が逆風となって、ウォルマートを窮地に陥れている。

 「従業員の心をつかまない限り、顧客サービスの改善は非常に難しい。結局のところ、従業員は会社にとって、最前線で顧客に接する大使なのだから」。コンサルティング会社パオ・プリンシパルの創業者であるパオ氏はこう話す。

 今回、ウォルマートはコメントを拒否した。ただ、同社経営陣はこれまでに何度も、顧客サービスの改善は重要な優先課題だと話している。今年5月、スコット氏はアナリストとの電話会議で、業績改善に向けた3カ年戦略プランのカギを握るのは顧客サービスだと強調。さらに「計画の中核となる顧客サービスの改善と収益力の回復こそが、当社の継続的な成功のために極めて重要だ」と述べている。

コメント5件コメント/レビュー

あのサム・ウォルトンの精神はどこへ行ってしまったのか。天国かどこかで泣いてると思われる。(2007/10/11)

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

あのサム・ウォルトンの精神はどこへ行ってしまったのか。天国かどこかで泣いてると思われる。(2007/10/11)

ウォルマートはアメリカにしては、比較的社員を大事にする会社だと在米の知人に聞いていました。しかし、どうやら経営者が方針転換したようですね。創業者も亡くなり、迷走状態というところでしょうか。しかし、ここに書かれている従業員の態度について、米国のことと言って、今の日本で笑える経営者は何人いるでしょうか?この頃はコンビニ、スーパーでも人員が削減されて、仕事がきついのか、笑顔のないお店が増えた気がします。ウォルマート流がグローバル・スタンダードではないことを願っています。(2007/10/10)

この記事を読む限り一時期のダイエーよりはるかにひどい。メディアがシステムを賞賛し、日本の小売業が恐れていたウォルマートの実態がこれなのか?(2007/10/10)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授