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米国人が見た南北首脳会談(前編)

ベールに包まれた北朝鮮、記者が初めて見たものは?

2007年10月10日(水)

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Dexter Roberts (BusinessWeek誌北京支局長)

米国時間2007年10月1日更新 「A Rare Look Inside North Korea

(この記事は2回シリーズの前編である)

 いつもの取材旅行のようにはいかないことは、最初から分かっていた。

 いまだにスターリン主義を掲げ、世界に背を向ける北朝鮮への訪問である。指導者を厳格かつ狂信的に崇拝するよう国民に強制し、たびたび核の存在をちらつかせては世界を脅かしている国だ。すんなりといくはずもない。

 とは言っても、ここまで奇妙な旅になるとは。貴重な入国ビザが手に入るという約束は2回も取りつけていたのに、出発の直前になってドタキャンされた。いら立った米国人ジャーナリストは、「まるでチャーリー・ブラウンとフットボールみたいだ」とこぼした。ボールをうまく蹴られるぞと思うと、意地悪なルーシー(この場合は北朝鮮政府)がボールを引っ込めてしまうというわけだ。

 そんなわけで、中国北東部の瀋陽に飛行機で到着した時も、本当に北朝鮮に行けるかどうかまだ半信半疑だった。瀋陽には北朝鮮の領事館があり、高麗航空の平壌行きの便もここから出発する。

 私たちジャーナリストの入国ビザを手配してくれたのは、謎めいた韓国人女性の仲介業者だった。彼女が私を脇に引っ張って、「あなたについてはちょっと心配があるんです」と言った時には、入国できるんだろうかという不安がさらに強まった。

 同じグループのジャーナリストのうち、私だけが中国を拠点としていた。北朝鮮当局は、この手のジャーナリストは北朝鮮事情について詳しいのではないかと警戒し、いい顔をしないという。「入国審査は大丈夫でしょう。問題は国家保安局員ですね」。北朝鮮の当局者にとがめられるようなことがあったら、ビジネスウィークの「ビジネス」の側面を強調するようにとアドバイスされた。

平壌空港到着、澄んだ空気と白い雲にびっくり

 翌朝、私の入国ビザが手に入ったと聞いた時には、喜びが一気に高まる一方で、不安な思いにも駆られた。瀋陽空港で仲介業者の女性に携帯電話を手渡し、戻ってきたら返してくれるよう頼んだ。なぜかは分からないが、衝動的にビジネスウィークの名刺の束をごみ箱に放り込んだ。

 やっと離陸したと思ったら、ほどなくして、ほとんど人影のないちっぽけな平壌空港に到着した。最初に驚いたのは、澄んだ空気と白い雲だ。スモッグに覆われた北京の空とは対照的である。この素晴らしい環境は、裏を返せば経済が破綻していることを意味する。燃料不足で道路には車がほとんど走っていない。専門家によると、稼働中の工場はわずか3分の1程度だという。

 この兆候は、平壌市街に移動する車中からも見て取れた。市街に向かう道路沿いには、ぼろぼろで寒々とした灰色のコンクリートでできた市民向けの高層住宅が建ち並んでいる。だが、中心街に近づいても交通量(つまり、エンジンを積んだ乗り物の往来)が全く増えない。

 見えるのは、道路の両脇を歩いている人の姿ばかりだ。1日の仕事を終え、重い足取りで家路を急いでいるのだ。最も多く目にした乗り物は自転車と荷車。ここではいまだに自転車も貴重品である。荷車を押したり引いたりするのも人力だ。

3人の案内人、隔絶されたホテル、数多くの規則

 北朝鮮の案内人は3人。そのうちの1人である金氏(32)は、「わが国には5種類の交通機関があります」と説明し、電車、トローリーバス、路面電車、タクシー、地下鉄を挙げた。私たちが乗っているバスの窓から外を見ると、人々が列をなして歩いている。

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