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スズキよ、フォードの轍を踏むな

業績絶好調の先にある危険な戦略転換にご用心

2007年10月12日(金)

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Ian Rowley (BusinessWeek誌、東京支局特派員)
Chris Palmeri (ロサンゼルス支局)
Nandini Lakhsman (ムンバイ支局)
田代弘子(東京支局)
米国時間2007年9月28日更新 「Suzuki's Surge Against Giants

 たった2つの数字を見れば、企業の好調、不調は手に取るように分かる。日本のスズキと北米のフォード・モーター(F)を例に取ってみよう。

 まずは時価総額。スズキの162億ドルに対して、フォードは180億ドル強。つまり、時価総額を見る限り、投資家はフォードとスズキをほぼ同程度に見ている。ところが、売上高を見てみると全く様相が違ってくる。昨年1600億ドルを売り上げた“巨人フォード”に対して、スズキはわずか300億ドルの“小企業”なのだ。

 ここまでで読者は「かつての巨人も落ちぶれたものだ」といった文章が延々と続くと思うだろう。ありきたりな展開だが、今回もその例に漏れない。

 米国勢はかつて、全世界の自動車業界で隆盛を誇っていた。その代表的な存在であったフォードの株が、今や安値で取引されている。原因は、モデル展開の失敗、お役所的な経営体質、重くのしかかる年金や医療費の負担だ。

トヨタやホンダの得意分野を避けたことが成功の秘訣

 フォードからスズキに目を移そう。スズキは、トヨタ自動車(TM)、ホンダ(HMC)、日産自動車(NSANY)にとって、取るに足らないほど小さな競争相手だ。デトロイトの米国企業とは全くの逆を行く戦略で投資家の心をつかんでいる。

 その戦略とは、「小型車」と「新興市場」という2つの重要な時代の波にうまく乗ることだ。そのおかげで、スズキの株価は国内大手メーカーよりもパフォーマンスがいい。巨人トヨタでさえ、過去3年間のスズキの株価上昇率82%には太刀打ちできないのだ。

 今年、スズキの売上高は11%増の304億ドル、営業利益は23%増の14億ドルに達すると、スイスの投資銀行UBS(UBS)は予測している。スズキの全世界における生産台数は現在240万台。これを2010年までに300万台に増やす計画だ。売り上げに対する資本支出の割合は、日本の自動車業界で最も高い。77歳の鈴木修会長は7月の四半期決算発表後、「日本国内と海外で生産拠点を増やしていく」と日本経済新聞に語っている。

 鈴木会長は辣腕の経営者だ。スズキ創業者の孫娘と結婚し、旧姓松田から鈴木姓を名乗るようになった。その後、出世の階段を駆け上り、1978年に社長に就任。国内の競争相手とは一線を画した戦略を追い始める。

 「スズキの戦略の核心は、トヨタやホンダが得意とする市場をあえて避けること、そして、小型車を効率的に生産することの2つに集中したことだ」と、米CSMワールドワイド東京支店のアナリスト、横井博文氏は説明する。

1980年代初頭のインド進出は「先見の明」

 日本においては、排気量660cc以下の軽自動車を含む小型乗用車に集中するということを意味した。軽自動車の市場規模は日本国内の自動車総販売台数の3分の1を占める。昨年の販売台数で、スズキがホンダに1万台差にまで詰め寄ることができたのは、小型車戦略が功を奏したからだ。

 小型車の生産能力を新興市場に移転することに成功したことも、スズキの成長加速に一役買った。特に、1980年代初頭にインド政府と契約を結び、インドの自動車メーカー、マルチ・ウドヨグと合弁生産を開始したことが、スズキに大勝利をもたらした。

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