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新手の企業買収ブーム到来?

利益頭打ちの中、あり余る資金はM&Aへ向かう

2007年10月16日(火)

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Steve Rosenbush(BusinessWeek.comシニアライター、ニューヨーク)

米国時間2007年10月3日更新 「Time for a New Corporate Buying Spree?

 米国企業の利益の伸びが急激に減速している。米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のS&P500株価指数構成企業の増益率は、2006年には14.7%と堅調だった。それが2007年の金融市場の混乱を機に急降下してしまったのだ。

 第3四半期の決算発表は10月8日の週に始まる。S&P500構成企業の平均増益率はわずか1.9%になる見込みだ。S&Pのシニア指数アナリスト、ハワード・シルバーブラット氏は、こんな低い数字はここ5年以上見たことがないという。第1四半期の7.9%、第2四半期の9.6%と比較しても顕著な落ち込みだ(S&Pはビジネスウィーク同様、ザ・マグロウヒル・カンパニーズの事業部門である)。

 増益率の低迷で、“成長なくして存続なし”という宿命を背負う企業は窮地に陥っている、とシルバーブラット氏は指摘する。では、企業はこの問題にどう取り組むのだろうか。

プライベートエクイティに代わって事業会社が主役に

 専門家の多くは、M&A(企業の合併・買収)に活路を求める企業が増えると見ている。「この先成長が難しいのは明らかだ。その埋め合わせをしようと、多くの企業がM&Aに走るのは間違いないだろう」と言うのはハル・リッチ氏。同氏は米シティグループ(C)、米ドナルドソン・ラフキン・アンド・ジェンレット(DLJ)、スイスのクレディ・スイス(CS、DLJを買収)でM&A部門の共同部門長を歴任した。現職は米M&A顧問会社セイジェント・アドバイザーズの共同CEO(最高経営責任者)だ。

 リッチ氏やほかのM&Aアドバイザーはここ数カ月間、業界にある変化が起きているのに気づいたという。昨年から今年前半にかけてM&A業界を牛耳っていたプライベートエクイティ(非公開株)投資会社の手がける案件が、最近減っているのだ。資金調達が困難になっているためだ(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年9月17日「Investment Banks' Kitchen-Sink Quarter」)。

 「ここ90日間で、買い手の中心は事業会社に移ってきている」とリッチ氏。その見方に同意するM&A専門の上級弁護士もいる。「プライベートエクイティ会社から持ち込まれる案件は減っている。急に、戦略的なM&Aを検討する事業会社が増えてきた」と言うのは、世界的な米法律事務所ジョーンズ・デイのM&A業務を率いるボブ・プロフュセック氏だ。

 米調査会社ディーロジックによると、9月の米国におけるプライベートエクイティの買収総額は333億ドル。8月の456億ドルに比べ27%減少した(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2007年10月5日「買収ブームが急減速」)。

あり余る手元資金、長期債務は低水準

 実業界には、経営者がその気になれば、M&Aの大ブームを支える資金がある。増益率は低く、消費者は借金まみれかもしれないが、企業のバランスシートは健全そのものだ。企業には手元資金があり余り、長期債務も歴史的な低水準だ。

 金融と公共(電気・ガスなど)部門を除くS&P500構成企業の9月末現在の手元資金は6220億ドル。四半期ベースでは、2006年第1四半期末に記録した過去最高値6400億ドルに迫る勢いだ。2000年末の3280億ドルと比べると2倍近くになる。S&Pの調べでは、長期債務に対する現金の割合は40%で長期平均の31.2%を大きく上回る。逆に、時価総額に対する債務の割合は14.8%で長期平均の21.7%を大幅に下回っている。

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