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高速道路の無料化で地方も大都市も豊かに

なぜ日本は英国に比べ10倍ものコストがかかるのか

  • 山崎 養世

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2007年10月19日(金)

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 先週の「高速道路は無料にできる」に対して、これまでにも増して、沢山のご意見とご感想をいただき大変にありがとうございました。

 もう少し説明しなくてはいけないな、とも痛感いたしました。蛇足のそしりを甘受して補足いたします。

全国の高速道路を無料にする財源は十分ある

 高速道路無料化に対して歴代政権が浴びせてきた批判は、財源がないというものでした。でも、財源が十二分にあることは歴代政権自身が証明してくれました。

 まず小泉さんが言ったように、日本の道路財源は余っているはずです。日本では、自動車ユーザーから、消費税を含めると10種類もの税金を取っています。その額は年間9兆円にも達しますが、そのほとんどが一般道路を作ることに使われています。

 この額は英国、ドイツ、フランス、イタリアの道路予算の合計の2倍に達します。しかも、この上に、高速道路のユーザーからは年間2兆5000億円の通行料金を取っています。

 税金と通行料金を合計すると12兆円になります。消費税にも匹敵する額です。英国などは、年間1兆円近い予算で一般道路も高速道路も建設からメンテナンスまでやっているのですから、その10倍以上ものお金を日本は道路に使っているのです。あきれたものです。この巨大予算こそ道路の権力になっているわけです。

 しかも、自動車ユーザーが払う税金のうち、揮発油税や重量税など5種類の税金の合計年間2兆5000億円は、本来の税率に上乗せしている部分です。これが暫定税率の上乗せ分と言われるものですが、来年の3月に切れてしまいます。

 小泉さんは、この部分は道路と無関係のところにも使いたいと言いました。これが一般財源化と言われるものです。でもこれは、自動車ユーザーに還元するからと言って巨額の税金を取ってきたことと矛盾してしまいます。

 そこで、福田首相は、この上乗せ分を取り続けたい、そして、それを主に自動車ユーザーのために使いたいと言っています。

 それならば、上乗せ分の2兆5000億円のうち2兆円を財源に使えば、日本中のすべての高速道路の無料化が実現します。現在残っている旧道路4公団の借金43兆円は、毎年2兆円の財源を30年間充てれば、金利を含めても十分返済できるからです。その残りは、環境や安全対策に充てるべきです。

 旧道路4公団の借金を国が肩代わりし、一般の国道などと同様に国の財源にした時点で通行料金を取る根拠がなくなりますから高速道路無料化が実現するわけです。そうすれば、自動車ユーザーにとって、年間2兆5000億円の高速道路の通行料金の負担がなくなるわけです。

全国の高速道路は原則無料、渋滞を避けるため大都市だけ有料を維持

 お金の面から見れば、全国の高速道路は無料にできることを示しました。

 あくまで、財源の面から見た話です。渋滞問題や環境問題などから見て、すべて無料にすべきかどうかは別の問題です。

 まず、「首都高速や阪神高速を無料にしたら、渋滞がひどくなるだけではないか」というご意見が多くありました。その通りです。

 ですから、前回のコラムでは「欧米の一部で実施されているように、混雑緩和のために大都市部だけは料金を取ったり、時間や混雑に応じた料金の徴収をするロードプライシングを行ったりすることです。もちろん、料金は財政収入になります」と述べています。大都市部では、有料を維持すべきだと思います。原則無料、大都市の一部だけ有料、というのは英国や米国でも採用している方式です。

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