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ハイテク技術者、米国人ならいらない

安くて優秀な移民技術者に人気集中、米国人は門前払い

2007年10月24日(水)

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Moira Herbst (Businessweek.com記者、ニューヨーク)

米国時間2007年10月10日更新 「The Great Tech Worker Divide

 コンピューター科学の学士号と情報システム管理の修士号、そして20年の実務経験――。これほどの経歴を持つレニー・サワディー(44歳)は、以前ならソフトウエア開発エンジニアに打ってつけの人材に思えただろう。しかし、このところ見つかる働き口は短期の臨時雇いの仕事ばかりだ。今働いている医療機器メーカー(ワシントン州シアトル)も15カ月契約だ。

 シアトルで最大の雇用主であるマイクロソフトで契約社員として働いた経験もある。正社員になるための面接を受けたこともある。だが、何回挑戦しても採用されない。サワディーはあきらめてしまった。

 「時間の無駄だったよ」(サワディー)

 マイクロソフト本社があるシアトル郊外レッドモンドで、ケビン・スコフィールド(40歳)は優秀な人材の深刻な不足と格闘している。米グーグル(GOOG)、米IBM(IBM)、米ヤフー(YHOO)、独SAP(SAP)といったライバル企業に先んじてマイクロソフトの採用戦略を策定するのが仕事だ。

 「中核技術を担う人材を米国内で何とかして3000人集めなければならない。だが必要な専門技術を持った米国人がほとんどいない。だから、一時就労ビザやグリーンカード(永住権)を利用して海外から人材を招く必要がある。とにかく人手が足りない」(スコフィールド)

「深刻な不安」なのか、「大嘘」なのか

 サワディーとスコフィールドの見方は正反対だ。これはハイテク業界に横たわる深い溝の存在を浮き彫りにしている。米国のハイテク企業は優秀な人材が足りないと言い、技術者の方はよい仕事がないと言う。企業側はハイテク業界の失業率は今年第2四半期で1.8%と極めて低い水準だと主張する。従業員側は業界の給与水準はインフレ調整をすると2000年よりも低いのは、給料を引き上げなくても十分な人材を確保できた証拠だと反論する。

 どちら側にもかなり不満がたまっている。今年3月、マイクロソフトの創業者で会長のビル・ゲイツはワシントンで上院労働委員会に出席し、米国の競争力に「深刻な不安」を感じており、米国は「最高レベルの人材を世界中から集めるため」にもっと力を入れなければならないと証言した(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年3月7日「Written Testimony of William H. Gates」)。

 これに対し、ハイテク労働者の支援団体プログラマーズ・ギルド創立者のジョン・ミアノは、労働力不足は賃金抑制を目的とした雇用側の「大嘘」だと糾弾している。

 両者が納得する方法はあるのだろうか。どだい無理な話かもしれないが、まさしくこれが議会と公共政策の専門家に課せられた課題なのである。上下両院は、高技能労働者に対する移民政策の見直しに着手するかを検討中だ。問題は、米国のハイテク企業が競争力維持のために有能な人材を確保しつつ、米国人労働者の不満を和らげることができるかだ。

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