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米メリルリンチ、大失策の高いツケ

評価損はさらに40億ドル? CEO辞任では消えない問題

2007年11月7日(水)

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Steve Rosenbush (BusinessWeek.comシニアライター、ニューヨーク)

米国時間2007年10月30日更新 「A Costly Cleanup for Merrill's Mess

 メリルリンチの問題は、スタンレー・オニール氏が退任したからといって終わりはしない。

 10月30日、米大手投資銀行メリルリンチ(MER)の取締役会は、会長兼CEO(最高経営責任者)であるオニール氏の退任を発表した。前の週に同社が明らかにした84億ドルの評価損計上を受けたものだ。

 取締役会は、同時に社外取締役のアルベルト・クリビオーレ氏を暫定会長に選出し、次期CEO選任委員会の委員長として候補者探しの指揮を執ると発表した。後任候補には、関連会社である米資産運用会社ブラックロック(BLK)のCEO、ローレンス・フィンク氏や米NYSEユーロネクスト(NYX)のCEO、ジョン・セイン氏の名が挙がっている。

 誰が後任の座に就くとしても、とてつもなく大きな課題と直面することになる。

 まず取り組むべきは、メリルリンチがオニール体制下で巨額損失を出すことになった戦略と執行の問題だ。特に、ハイリスク・ハイリターンの自己勘定取引にどれだけ積極的に取り組むべきなのか、その能力がどれほどあるのかを慎重に見極める必要がある。この分野は、長くメリルの中核をなしてきた証券仲介業務とは非常に性質の異なるものだ。

 損失の一因ともなったリスクマネジメントの問題も修正しなくてはならない。「CEOの首をすげ替えただけで、一夜にして問題が解決するなどと期待しない方がいい」と、米調査会社ギミー・クレジットのメリルリンチ担当クレジットアナリスト、キャスリーン・シャンリー氏は警告する。

ゴールドマンを真似て膨らませた自己売買が仇に

 オニール氏は5年前にCEOに就任して以来、競合の米ゴールドマン・サックス(GS)や米モルガン・スタンレー(MS)の収益を押し上げてきた自己勘定取引を急拡大させた。おかげで、2002年に17億ドルだったメリルの純利益は、2006年には75億ドルに達した。

 「メリルは、ゴールドマンやモルガン・スタンレーを真似ようとした。しばらくはうまくいったが、やがて問題が生じた」と米金融サービス調査会社RCMキャピタル・マネジメント幹部のアダム・コンプトン氏は言う。1300億ドルを運用する同社は、6月末時点でメリル株を80万株保有していた。

 自己売買から手を引くのには、かなりの覚悟がいる。自己売買は利益だけでなく、収入拡大の原動力となってきたからだ。

 信用収縮が業績に打撃を与える前、2007年第2四半期のメリルの総収入は97億ドル(前年同期は82億ドル)。コンプトン氏は、問題となった資産担保証券(ABS)を含む自己売買部門の収入は同時期に12億ドルから35億ドルと2倍以上に膨らんだと指摘する。つまり、会社の収入拡大への貢献度が100%以上に達していたわけだ。

 だが、コンプトン氏を含めた投資家は、オニール氏のトレーディング戦略を転換すべき時が来たと考えている。

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