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インドネシア、急成長への助走

政情安定で成長政策を強化、だが国内外に課題多し

2007年11月14日(水)

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Frederik Balfour (BusinessWeek誌、アジア特派員、香港)

米国時間2007年10月31日更新 「Indonesia: Poised for Rapid Growth?

 さて、問題です。米マテル(MAT)のバービー人形の60%、ジェイロー(米歌手ジェニファー・ロペスの愛称)やマドンナ愛用の限定版つけまつげ、全世界のジッパーの3分の2を作っているのはどの国でしょう──。

 中国? 残念でした。正解はインドネシアです。

 インドネシアは世界最多のイスラム教徒を擁する国であるとともに、世界で3番目に大きい民主主義国である。宗教に寛容な国の鑑として、ブッシュ政権に称賛されている。2003年にはバリ島で爆破事件、2004年にはジャカルタでオーストラリア大使館爆破事件があったが、それ以降はテロ攻撃の拡大防止に成功している。

 30年にわたったスハルト大統領の独裁体制が終焉を迎えた1998年には、民主主義的選挙制度を確立。2004年に発生したスマトラ島沖地震による津波で甚大な被害を受けたアチェ州では、長年の独立紛争を経て和平を実現した。

経済成長率では中国やインド、ベトナムに見劣り

 商業相マリ・パンゲストゥ女史は、こうした政治的成功を何とか経済成長へと転換したいと考えている。「インドネシアの歴史は世界最大の知られざる物語だ」と胸を張る。

 2004年にスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領の当選と同時に現職に就任して以来、石油・ガスの採掘、森林資源、農作物といった従来の天然資源以外の輸出拡大に力を入れており、「サービス部門を含め、輸出製品の多様化に努めている」と言う。華僑でクリスチャンの女史は、カリフォルニア大学デービス校で経済学博士号を取得している。

 しかし、経済成長の実現は容易ではない。中国、インド、ベトナムの成長に心を奪われている外国人投資家は、インドネシアなど眼中にない。昨年の外国からの直接投資はわずか59億ドルで、前年比で33%減少した。一方、中国は695億ドルを獲得している。

 インドネシア経済はいまだに豊富な天然資源への依存度が高い。膨大な埋蔵量を誇る金、ニッケル、ボーキサイト、石炭、木材、そして言うまでもなく石油・天然ガスのおかげで、近年の商品価格の上昇から莫大な恩恵を受けている。昨年の輸出額は17.5%増の1008億ドルだ。

 インドネシア銀行(中央銀行)の予測では、2007年の経済成長率は昨年の5.6%から6.3%へとさらに上昇する。発展途上国の基準では立派な数字だが、中国の2ケタ成長やインド、ベトナムの8%超と比べると見劣りするのも事実だ。

中国との直接対決は避け、すき間市場を開拓

 インドネシアの輸出は継続的に増加しており、2007年1~8月期には前年比15%増を達成している。ただしこうした成長の半分以上は、ヤシ油、石炭、ニッケルなどの鉱物資源の価格上昇によるものだ。天然資源以外の産業への投資を積極的に呼び込んでいくことが必要だと、パンゲストゥ女史は戒める。

 フィリピンやメキシコなど人件費の安い国々と同様に、勢いに乗る中国の製造業大手やベトナムの新興企業との競争に敗退する恐れはインドネシアにもある(BusinessWeek誌の記事を参照:2006年12月11日「Vietnam's Growing Role in Outsourcing」)。

 米ナイキ(NKE)など衣料品・靴メーカーの間では、供給元を分散して中国への100%依存を避けようという動きが広まっている。インドネシアはその動きからある程度の恩恵を受けているものの、ベトナムとの間には激しい競争がある。それでもなおインドネシアには発展の余地があるとパンゲストゥ氏は強気だ。

 「国と国とが直接競合しないよう、戦略を変更してすき間市場を探すべきだ。インドネシアの優れた技巧力と文化遺産があれば、すき間市場の開拓は可能だ」

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